第10話 消えた1000万円…疑惑の刑事検問突破トリック!!

銀行強盗事件が発生。犯人は逃走中に2000万円入りのバックを
ゴミ捨て場に残していくが、見つかった時には1000万円が抜き
取られていた。果たして検問を抜け1000万円をネコババした
犯人は誰なのか。

検問突破トリックが唯一刑事ドラマらしい所だったかな。

40年間生真面目に働いた男が最後に犯した汚点。
1000万円の使い道に関して、散々感情移入させるに値する
エピソードを重ねて、1000万円の必要性を説いたわけだけど、
冒頭での退職金持ち逃げ事件の不自然さが引っかかり、どうも
イマイチ感情移入できなかった。

現実的な話をすれば仕事一辺倒で家族サービスも疎かにした
家庭ならば、退職金を当てにしなくても1000万円くらいの貯蓄は
余裕で有りそうな気もするけど、小さい古びたアパートに住む
環境が妙に作りすぎる演出のような感じもして、逆に冷めて
しまった。

根本的な所に言及するが、羅生門の位置づけが妙に曖昧な感じ。
この羅生門で踏みとどまらねば人の道を外してしまうという
セリフが今回犯人を自首の道に導いたものだが、羅生門が
更生施設のようなものには見えないし、一体何なのかをドラマ
の中で明確にする必要がある。まさか見て見ぬふりをして更生
させる事が役目では無いだろうし、あのおでん屋がその役目を
担っているとも思えない。

しかし終始一貫して情を喚起させるような作りは、刑事ドラマと
しては珍しいものか。

guest
矢崎滋、佐々木すみ江、角替和枝

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system