第2話 心の言葉

アジアを股に掛けた犯罪組織という枠組みの中では一介の殺人
事件は大したことが無いかも知れないが、地道な捜査によって
巨大な組織の全容解明に一歩でも近づければという警察側
/特には竹野内豊の孤軍奮闘が目立つ感じの話だった。

薄々分かっていたことでは有るけど、今回の展開の中では互いの
組織の中に敵が紛れ込んでいることを明確に描く事こそ必要な
演出で、事件そのものは組織が関わるものではなく、速水もこみち
自身の失態から起こったものでかなり小粒な話であった。

展開としてみた場合には、寧ろ石橋凌の部屋に貼ってあった
神狗系のサラ金業者逮捕という新聞記事の方が気になる存在かも。

スケールの大きさを描くのならば単なる潜入捜査ではなく、
二重に張り巡らされたスパイを描いて欲しい。


陰鬱とした映像が一貫する中でオアシスのような快適なスペース
を提供しているチェ・ジウ。まるで闇夜の中、静かに佇む一輪
の花の様な存在だ。
親近感を表現するために1話目では全く話さなかった日本語を
随分と話すようになってきた。
韓国人の話す日本語を聞いていると、一番最初の文字の濁音
を抜く癖が有るようだ。"だいじょぶ"を"たいじょうぶ"と、
"がんばる"を"かんばる"と思わず口ずさんでしまう。
韓国では名前の最初に濁音が入ると濁音を抜く決まり事が
有るようなのでその辺を意図してのことなのかもしれない。


それと1話目で過度に演出された映像を見せられたが、今回は
やや控えめな表現だったと思う。
高速道路での映像の使い方も出しゃばりすぎず良かった。
この辺の視覚的な刺激は突き詰めれば必ず必要になってくる
演出だと思うので、このドラマのように似たようなトーンで
流れるドラマの中では使い方次第で、面白くなると思う。
今後はその辺の演出にも注目したい。

評価:★★★☆☆

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