第3話 哀しい約束〜はじめての涙

既に組織に潜入している訳だが、その中でも更にリスクを冒して
組織から情報を盗み出すために相手の領域に一歩踏み込む話。

冒頭で殺された"モグラ"の残虐シーンを利用し、潜入に於ける
リスクをより鮮明に描き、相手のコンピュータに進入する際には
スリルある展開を用意した。

バレる事を逆手にとって相手を手込めにした展開ではあるが、
過去にこれ以上にスリル且つ精巧な潜入ドラマを見ているためか、
どうも緊迫感に不感症になりつつあるようで、息を飲むほど
では無かった。
出来ればこのシーンで橋爪功に対して"してやったり"という快感
が欲しかったのだが、やや精細に欠ける。

またドラマの後半では冒頭から一見関係なさそうに登場する
一家を巻き込んで、組織に操られる悲しい親子の物語を描いた
訳だが、短いスパンの中で描かれたドラマらしく感情移入する
前に殺されてしまい、イマイチ心に響くものが少なかった。

唯一ラストで心を通わすシーンは良かった。
一連の捜査の中で悲しみ、苦しみを背負っていくことで、
彼のキャラクターの中にまた一つ、神狗に対する復讐心を刻む
ことが出来て、より厚みを増すことにも繋がると思う。

評価:★★★☆☆

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