第11話 涙の別れ・・・さよならバッカナーレ

バッカナーレのオーナー・鉄幹が、突然店から居なくなる。
若い料理人達の活躍を見て触発されたのか、シェフの遠藤進
と共に旅に出たのだった。

バッカナーレという場所を目標にしてきた伴にとって、愛着
が沸くのもよく分かる。

バッカナーレという組織の中で生きる者としては自分勝手な
味付けは許されないものかも知れないが、一人の料理人として
考えてみた場合、上の者たちの物真似の味ばかりでなく、
経験をしていく中で色々と吸収して自分なりの味を追求していく
のもまた料理人としての一つの真理だと思う。

そんな気持ちを喚起する展開が今回用意されていた。

鉄幹は料理人としては勿論、人生に於いてもとても良い先輩
だった。社会人としての心意気を教わったばかりでなく、
料理人として進路に於いても身を以て示してくれたのだ。

バッカナーレを守っていくという選択肢も決して間違っては
いないと思う。伝統という形で受け継がれていくのも時と場合
によっては必要な要素。結局求める人の要求によって、自然と
形態が変わっていくのが今の料理店なのかもしれないですけどね。

とても面白い話しだったけど、最後は延長放送にしなくても
十分に収まる話しだったと思う。逆に延長分がちょっと冗長な
感じがした。

あとこのドラマ、年長組と年少組で上手い具合に棲み分けが
出来ていたね。佐々木蔵之介、内田有紀、北村一輝のムーディ
な大人の雰囲気。料理人たちの若手グループがそれぞれに悩みを
語り合う姿がとても良い感じに映った。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system