住宅街の通りにたむろしていた若者の一人が、奇妙な死に方を
する。火の気のないところで突然頭が発火し焼死したのである。
新人刑事・内海薫は事件を解明するため奔走する。

最新科学を駆使して犯人を特定する証拠を見つけ出し、犯行の
過程を解明していくアメリカのドラマ「CSI」シリーズの様な
精巧さは無いとしても、物理学の観点から事件にアプローチして
いくという点では面白いドラマだと思う。

特に興味深いのは福山雅治演じる湯川学のキャラクターだ。
物理学を教える准教授らしく論理的に実証できるものを好み、
人々の感情や論理的でないものには徹底的に排他的立場を保って
いる。そんなキャラクターに感情でぶつかっていく柴咲コウ演じる
内海薫というキャラクターをぶつける事は、どんな化学変化を
起こすのか興味深い。

ただ福山雅治自身は決して演技が下手ではないのだが、イメージ
的には湯川学というキャラクター像とは、かみ合って居ない気が
しないでもない。物理学を専攻していて、感情を露わにする女性
や子供を嫌っているという様な人間的な気難しさが彼の中から
見えてこないのは難点かな。

初回は人間の頭部が突如燃え出すという人体発火現象を扱う事件
の解明だった。
現場付近に残される数々の焦げた跡。子供が何度か見たという
赤い線。証拠自体は決して多くはないが、上手く犯人に導いた
と思う。唐沢寿明を犯人に仕立てたのが良かった。

まるでプロファイリング的に犯人の性格まで見抜いてしまう様。
先入観に惑わされず、犯行が偶発的なものではなく、計画的
殺人であることを見抜いていく段取りは、犯行の立証との二段
オチでドラマを興味深いものとした。

個人的に柿坂千鶴役に抜擢された山崎真実に期待したい。
芸能人的には結構な逸材なのに、なかなかグラビア以外での
活躍が見えづらいんだよね。

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