第10話 爆ぜる(はぜる)後編・聖夜にKISSして!

湯川はかつての恩師・木島を訪ねる。
公園で発見された藤川の射殺体と龍仁湖で起きた爆死事件の
被害者・梅里はいずれも木島の社員で有ることが発覚した。
そして二人共に放射線被爆していた事から、木島が犯人で
あるとほぼ断定できた為だ。単刀直入にその事を告げるが
木島からは落第の烙印を押される。

東京都を半壊させるという爆弾の割にそのセットが貧素だった
気がするが、ドラマとしては上手くまとまっていたと思う。
特にこのドラマのテーマでもある論理的な理論以外を拒絶
し続ける湯川に、非論理的な第6感を求める場面を演出し、
それに頼らざるを得ない状況を作ったことこそが、このドラマ
の全てだと思う。

人間の持つ先入観は科学者の発想には邪魔な要素であるかの
ように、今回全ての証拠が木島に傾いている中で、別の角度
から事件の全貌を暴く展開を用意したところなどは、上手く
演出されていたのではないか。

孤独な科学者と秘書・京子の関係もまた単純そうに見えて実に
複雑な心境が隠されているようで興味は尽きない。

クリスマスという時期に引っかけた演出もなかなか良かった。
史上最悪のクリスマス。世間がクリスマスに浮かれている状況
の中で、危機的な状況が訪れているというシチュエーション。
しかし結果はどうであれ二人だけの忘れられない一日となった
事は間違いない。

guest
久米宏、升毅、本上まなみ、坂本真、山崎真実、小林きな子
三浦まゆ、海老原敬介、青木一、八十田勇一、吉田晋
堤匡孝、川屋せっちん、はやしだみき、高瀬アラタ、伊東由美子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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