第10話

約束していた鎌倉でのフレンチレストランでの会食。
偶然にナオミの父親も居合わせており、それは一平が父親では
無いかと疑っている津山冬彦(奥田瑛二)だった。

このドラマの冒頭から秘密にされてきた一平の父親に対する
苦悩が色濃く表れた話しだった。

今回の倉本聰のシナリオはジャニーズネタと韓国ネタが妙に
鼻につく展開だったと思う。
最近の日本ドラマは人気に反映して韓国の衛星チャンネルに放送
される事からも、韓国人を意識した事なのか、それとも「冬の
ソナタ」を見て何らかのアプローチとオマージュ色を出したかった
のか分からないが、まさか彼から韓国ネタが語られるとは思わな
かった。

新しく登場した"中条"なる近代化された料亭の存在は、
栄枯盛衰、弱肉強食の飲食店/神楽坂を象徴しており、なんとも
悲しい気分にさせられる。それが意地を張り合う仲である若女将の
幼馴染みという設定なんだから、寂しさを助長させた。

今回一番面白かったのは、一平と小宮竜次(梅宮辰夫)のこの
中条での会話だと思う。
あの控えめな一平が彼を言いくるめるほどの迫力でせまる
セリフはかなり可笑しかったし、竜次のたじろぐリアクションが
何とも言えない可愛さが有った。

デート以来気まずい関係にある二人。
一平の茫然自失な状態は分かるが、無視するように彼女の前から
居なくなるなんて私には絶対に出来ない事だと思った。
次に彼女に会う際にどんな顔をしてみたり説明するのだろうか
と思うと、ホント来週が楽しみ。

余談だけれど、最近TBSの情報番組で神楽坂を取り上げることが
多く何度か目にしてきたけれど(朝日新聞なんかでも最近若者が
ドラマなんかの影響で訪れることが多いそうで特集していた)、
東京日仏学院なるインターナショナルスクールが有る関係なのか、
神楽坂はフランス人が多い土地柄なのだそうだ。そう考えると
ナオミがフランス語に興じている理由も納得いくかな。

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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