水産部と合同で国産マグロに関するプロジェクトを立ち上げ
大泉洋は奮起して企画を通すが、マグロ解体ショーの前日に
なりトラブルになる話し。

前半は派遣に立場を奪われつつ有る正社員・大泉洋が、面目躍如
で次々と持ち前の手際の良さで企画を進めていく話で有ると共に
今まで全く使えなかった加藤あいに対する配慮的エピソードで
失敗続きの彼女に活躍の機会を与える展開だった。

ドラマとして上手いのは正社員と派遣の立場の違いを鮮明に描き
出している点。正社員である彼が家族的経営の社風に居心地の
良さを感じ、会社に対する執着心や会社の業績を第一に考える
キャラクターを見事に築き上げている。逆に派遣は、会社では
無く契約を第一に考えている点だ。

時間外労働に関する立場の違いが今回面白く描かれていた。
会社を愛する社員であるならば、率先して会社の利益のために
苦労も厭わないハズであり、派遣はそんな事態に陥った時に
どう対処するのかがドラマとしての見所だと思う。

人脈を大切にするという意味では、小泉孝太郎が彼女に頼み
に行った時点で快く了承すべきだが、彼女の派遣としての堅い
信念を貫き通すためには、容易に信念をねじ曲げては欲しく
なかったし、彼女は勿論そうはしなかった。

今回根底に流れているテーマの一つ、派遣としての友情とは
何なのかを上手く展開に絡ませ、自分の中の信念を曲げずとも
そんな理由に活路を見いだした点では、ドラマとして実に良く
出来ていたと思う。

派遣対正社員のバトルが繰り広げられている中で、支流では
有るが加藤あいの成長物語もドラマとしては面白い。
正社員・板谷由夏が、いつもバカにしている加藤あいが
間違いであると気がつき姿勢を正す姿を見て、逆に彼女が我が
身を正そうとするならば、これ程愉快な事はないと思う。

それはそうと大泉洋は最後に照れ隠しのために、"オレの事を
好きなのか"みたいにおちゃらけていると思っていたけど、
キスまでしたって事は、天然の勘違い男だったのか(+_+

guest
小野武彦

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)