第10話 契約終了!・・・スーパー派遣最後のスキル

もうすぐ契約期間である三ヶ月が過ぎようとしている。
上司は契約更新を改めて申し出るが彼女は頑なに自分の信条
を守ろうとしていた。

ドラマとしてのスタンスは、企業に於けるハケンの地位と
差別に喘ぐ社会的弱者ぶりを伝える内容が色濃く表れていた
ので、最後に小泉孝太郎が語る言葉の中に全てのメッセージ
が込められていたと思う。
ハケンと社員は人として向き合わねば良い仕事は出来ないこと。

ハケンであれ社員で有れ必要なものは仕事上で必要なスキルを
身に付ける事で有り、そういった地位の格差と能力は必ずしも
比例する存在ではないことがドラマとしてよく伝わってくる
内容だった。

リストラによって会社を信じられなくなった篠原涼子。
会社をこよなく愛する大泉洋。
対局する二人の対決は興味深く描かれていたし、社員という
地位に胡座をかいている大泉洋の鼻っ柱を折るほどの仕事
っぷりを見せる篠原涼子の活躍と、ハケンに対して差別的な
視点を持つ彼にハケンと似たような境遇を最後に与えたことは
有る程度ドラマとしては成功しているのかも知れない。

ただこの二人が惹かれ合う理由が最後までよく分からなかった。
篠原涼子は何を持って彼の事を好きになったのだろうか。
友情に篤いところか。会社に誇りを持っていることか。
ハケンに対する差別は一応改心した感じも受けるが、それは
あくまで彼女のようなスキルの有る人間に対してのみ認めた
感じだし、ドラマ中では上述した対局した関係にあり、嫌みを
言い続けてきた事も事実であって、言い合いする場面は面白
かったものの愛に発展するのかといわれるとちょっと違和感が
生じる。

まぁ何にしても新人ハケンである加藤あいの視点で見ていると
とても晴れ晴れするようなエンディングであったことは間違い
ない。人生は出会うことによってその後の人生に影響を与える
事が有るからね。

guest
大滝秀治、金子賢

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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