第2話 初めてのデート

東京出張の宿泊先のホテルで、長い間音信不通だった旧友の
鈴木風太と偶然再会を果たす。彼は今や売れっ子小説家
であり、優雅にホテルのスィート暮らしの身分。
次第に東京出張の際には彼の部屋を使うことが多くなる。
そんな時ホテルの客室で清掃係をしているユリと出会う。
圭祐が好きだった昔の彼女と面影が似ており、次第に惹かれて
いく。

このドラマで随分都合良く描かれているのが、ホテルでアルバ
イトしているハズのユリに森山リュウの正体が伝わらない事実。
圭祐が大阪で仕事をしている一週間の間に一度くらいはスィート
ルームに居る風太の事を見つけるだろうし、簡単にばれるはずの
現実がドラマらしくマスキングされている。ここがドラマの生命線
なので、もう少し違和感無く描いて欲しかったところだ。

我々視聴者は明石家さんまさんの妄想の世界に付き合わされている、
そんな感じのドラマが目の前で展開された。

50歳のおじさんが20歳の女性と仲良くデート。
若者に併せようとして強がっている圭祐が何処か可愛らしく、
低姿勢の圭祐を応援してあげたくなる。まさに脚本家や演出家
の意図したところだろうか。

相手のことを利用するだけならば簡単にスケッチブックを見せら
れたハズなのに、肝心のことをなかなか言い出すことが出来ない
ところにユリの性格が表れたと同時に、そんな雰囲気を醸し出し
た、圭祐の性格もよく描かれたのでは無かろうか。

一番可哀想なのは河村由起夫か。
完全に親友扱いだし、異性として警戒心の欠片もないところを
見るともどかしい立場。
ユリと圭祐がデートしている場面を見ながら、"あの人しゃべり
っぱなしだな"というセリフが何とも可笑しかった。

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