明真大学付属病院を抜けだし北洋病院にやってきた緒方美羽
が倒れる。美羽の血液が極めて希少な型であり、輸血センター
にもストックが一切無い。緊急を要する手術ゆえ、輸血無し
で行うことを決める。

相変わらず凄い展開だ。
視聴者の大半が医療の最先端の事情など知らないわけで、
輸血無しで手術が出来るのか、血を希釈しても大丈夫なのか、
血液の循環を止めても大丈夫なのか、などなど興味深い要素で
溢れている。

今回予測できない状況が次々と現れ、その困難に向かって決して
諦めない姿が強調された話しだった。また手術は一人で行う
ものではなくチームの必要性を謳うモノだが、流石に朝田の
強引で神懸かり的な手法を見せられると、彼一人欠けるだけで
チームの存続は難しいと思わざるを得ない展開が続いたと思う。

ドラマが緊迫感を生んだ原因は幾つか有るが、40分という設定
と700mlという具体的な数字が生み出す切迫感がドラマの中で
活きた演出だった。

美羽と同じ血液の患者のエピソードは完全にダミーだと思わせ
たが、足繁く通う木原毅彦の見せ場のエピソードであり、
昇天していた野口賢雄を立ち直させるに至る重要なエピソード
として利用された点もソツが無い。

ドラマとして興味深いのは、やはり片岡一美のリアクション
だろう。今回の神懸かり的な大手術は、チームをまとめるのに
十分な程充足感を得られるもので、ふしだらな生活をしていた
松平幸太朗医師さえも熱くした。それは片岡一美にも言える
ことで、一瞬でも潰すはずの病院を応援する立場に回った事で
彼女の思惑が何処にあるのか、益々視聴者は予測の出来ない
ところに持って行かれたと思う。

それにしても黒川智花は反則なくらい可愛すぎだ。
メールアドレスを貰って喜ぶ竜雷太も何処か可愛い。

guest
竜雷太、黒川智花、小野了、柳田衣里佳、藤田三三三
飛田晃治、三枝貴志、大鶴義丹、出口高司、稲葉大助
橋本智恵子、山内紅実

評価：★★★★★★★★☆☆ (8.0)