第8話 絶対に許せない麻酔医!!

北洋病院の朝田の腕を頼りに一人の患者がやってくる。
患者の名は黒田智樹。父親の黒田俊彦は医療専門の弁護士を
やっていた。智樹は幼い頃、ぜんそくの重積発作で病院に運ば
れるが、麻酔医のミスにより脳に障害を負い、片半身不随と
なっていた。
説明を終えて帰ろうとしていると病院に小高七海が居ることを
目撃し俊彦は目の色を変える。彼女は智樹の産みの母親だった。

実にオーソドックスな話しで、ドラマとしては良くできていたが
小高の心の傷はもっと根深いと思っていただけに、あっさりと
問題が解決した印象を受ける。

悲しいことに息子と母親の絆を奪っていたのは、父親のような
扱いだった。彼が憤慨し息子の気持ちを曲解して伝えている所に、
二人を無理矢理引き離している印象ばかりを受ける。

ドラマとして上手く作ってあるのは、そんな息子・智樹の気持ちが
何処にあるのか全く分からないような形で進行していくところに
有る。
手術室に運ばれる智樹を見守っている母親の視線を意図的に
外すような態度。父親が言っているように息子は自主的に母親
を避けているのではないかという印象を上手く視聴者に
植え付けている。

それにしてもこの病院の麻酔医はろくな人材が居ない。
あのうろたえようは不自然そのもの。最初の頃は野村医師も
こんな態度だったよなぁ。

ここに来てドラマとして一つアクセントになりそうなのが、
伊集院登が自信を失いかけている点。
これまで主人公の陰で活躍し、医師たちの心の支えになって
いた彼が落ち込んでしまうことで、一体どうなってしまうの
だろうか。

また善田秀樹病院長が最近らしくない態度を見せている。
前回私が明真をぶっつぶすと豪語したが今回はウィンウィンの
決めポーズを見せた。個人的にはかなり面白かったのだが、
片岡一美がこれに乗るのかどうか。

guest
野村宏伸、本郷奏多、中込佐知子、岡崎宏、新川史子、木川淳一
高木涼生

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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