第10話 さようなら圭太

20年前にマモンと付き合っていた事を正直に話す圭太。
執拗な追求にも疚しい気持ちのない圭太は一つ一つ説明する。
翌日問題は沈静化したかに思えたが、絵恋の中では未だに
不信感が燻り続けていた。

誠意とは口で言っても伝わりづらいものだけに難しい問題にも
思う。
他人の幸せのために奔走する圭太の正直な気持ちが画面全体に
現れていたけど、その誠意は別の方向で伝わってしまうのだから
なんとも皮肉なものです。

夫・広瀬の圭太への仕返しがまた笑えた。
暴力には暴力を。まさかあのパパが暴力に訴えてくるとは思わな
かっただけに虚を突かれた。これは以前の圭太の行動にも
言えるのか。

広瀬と理衣の物語はまるで、日本版の"めぐり逢い"だ。
アメリカでは三度も作品化された名作。
しかし現代ナイズドされた感じは、寧ろメグ・ライアン主演の
"めぐり逢えたら"なのかも知れない。
エンパイヤーステートビルから東京タワーへと舞台が入れ替わり
物質的なすれ違いではなく精神的なすれ違いを描いて、最後に
二人は再会する。実に魅惑的なシチュエーション。ただ出来れば
閉店間際に再会するやきもきした感じを演出として加味して
欲しかった。

草刈正夫の雰囲気は明らかにウォーレン・ベイティよりも上。
流石にケイリー・グラントとデボラ・カーには勝てないかも
知れないが、それでも熟年カップルの物語としては良いセンだ。

さて来週は最終回か。
ファミレスの件で物語が広がってしまった感じもするが
どう終息させるのか気になるところ。
絵恋は以前にも飛び出しているし、圭太と絵恋の精神的な
ギャップがここに来て面白い要素として存在している。
果たして全員がハッピーエンドで終わるのかな。

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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