6年もの間、家から離れていた矢野篤は、妻・杏子の死をきっ
かけに戻ってくる。初めは不審者として扱われたものの、
自宅にいた弥生からの連絡により写真を長女の凛子に送る。
彼女の証言により実の父親だと言うことが分かる。

かなり期待していたドラマが始まった。
何と言ってもドラマは「結婚できない男」で神レベルの脚本を
見せてくれた尾崎将也で、近年ホームドラマに於いてはこの人
無くして語れないほど良作を輩出してきた人だ。
当然ながらキャストを見れば、彼の過去に出演した俳優達が
ずらりと顔を並べていることは言うまでもない。

ドラマは型破りな父親が登場する。
冒頭から妻の葬式にも出ず、育児放棄を宣言している父親が
子育てを行うという不思議な設定に驚かされるが、これまで
にもアウトロー的な役をこなしてきた高橋克典には適役だと思う。

子供たちと触れていくウチに次第に父親としての責任感に
目覚めていく展開なのだろう。
無責任さは彼の言葉から発せられるものだが、それに反して
子供の心を掴むのが上手であるし、子供達が父親を必要として
いる現実が伝わってくるので、今後とも父親の思惑とは別の
展開が用意されていると思う。

今回の展開の中でも直感的に家族としての信頼感が存在していた。
幾ら関係を否定しても血の繋がりは否定できないものが
あるのも確かであり、中でも長女が最も父親の態度に反発して
いるが、そんな父親以上に常識知らずの隣人の存在によって
上手く親子関係を取り戻していくのかも知れない。

何故父親が家を飛び出したのかも気になるところだ。

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