次女・真美はショーウィンドに飾られている人形を欲しがる。
値段は1万円。長女・凛子は無駄遣いは出来ないとするが、
お手伝いをすれば少額ながらお駄賃を上げるという。
凛子は妹にお金の大切さを教えたかった。

シナリオの構成が良くできていて、細かいネタまで気配りの
行き届いた話しだった。

お金にだらしなく、その日暮らしをしている印象さえある篤
の行動や態度を見ていれば、こんなにも良くできたオチにまで
たどり着くとは考えも付かなかった。

何故お金がないのか。
そんな子供の純粋な疑問に答える時も、篤の答えはその場を
繕うだけの安っぽい返答かと思った。
何故ならその前の段階でお金の使い道はともかく、子供の
お金を一時的に拝借している事実を視聴者は目している
わけで、篤はいい加減な男であるという認識が植え付けられて
居るんだよね。

子供はどんな親であれ、しっかりとその中の真意をくみ取り、
実戦しているのだから賢いですね

矢野家の役に立ちたいと思っている弥生。
所詮は他人のお節介程度の物であるのか悩んでいる姿が印象的
だが、弥生と篤の表面的には見えづらい対決の構図が実に
面白く描かれている。
勝ち負けではないと分かっていても、だらしないと思っている
篤にだけは負けたくないと思っている弥生の生真面目な一面を
見ることが出来る。
結局子供達は、いつも篤に感化され、本当の親には勝てない事
を知るという弥生にとってはなんとも切ない展開だ。

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奥田達士、手島昭一、徳田麻衣、川本まゆ、石綿文太

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)