第2話 悪党vs白衣を脱いだ悪女

ついに致死量に達する最後の薬を患者に注射し、後には戻れない
ところへと足を踏み入れていく。

殺すまでは冷静でいられた彼女が全ての処理を終えた途端に
事態の重大さに気がつき、不安な気持ちに駆られる。

事件後に同じ気持ちを共有していると思われた共犯者の一人が、
何食わぬ顔をして、平然とした日常を送っている現実に思わず
絶句した彼女だが、それでも尚好きな気持ちには変わりは無い。

要所要所に緊迫感溢れる展開を挟みつつ、当事者である彼女の
心情の変化を巧みに表現したドラマになっている。

ドラマが上手い感じに機能しているのは、危険な男であるほどに
男としての魅力にも磨き掛かる上川隆也の存在にあるし、
そんな彼が抱える多額の借金が上手い形で一人の女性ばかりに
執着できない状況を作っていることだ。

美人であっても同じ危険な橋を渡った人物であっても金が
なければ関係は成立しない。

早速彼女の事を裏切り親友に押しつけてしまう辺り、
誠実そうな上川隆也のキャラクターとのギャップが出ていて
面白い部分だ。

人を殺しても何の気持ちも感じない男は更なる殺人に手を
染めていくのだろうか。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system