第1話 いじめと裁判と

臨時教師として赴任してきた加地耕平(伊藤淳史)。
初日から気合いが入り、もめ事が起こる事を覚悟をしていた。
しかし現実には思ったほどの問題は起こらず、平穏な教師生活
を満喫できるかと思ったが...。

一見すると平和に見える学園。
生徒達も素直でそれなりに生徒と教師の関係を築けそうな感じの
する極々普通に見える学園。

やはりドラマとしては、複雑化してしまった人間の個性と人間
関係と聖域の無くなった教師という地位。そして悪い意味で
知恵を得て発展している子供達の虐めの現状だったりするの
だろうね。

集団で暴走化する生徒たちの姿を見たのが一番怖い場面だった。
勿論虐めも恐いものだけど、大なり小なり虐めは人間社会の弊害
として存在するモノだし、これ自体にはそれ程のインパクト
には映らなかった。ただ自殺という結末だとしたら嫌だけどね。

昔は大抵体育教師の声で騒ぎなんかも収まったものだけど、
近年はやはり抑えの効かない子供なんかも増えているのかなと
思わせる場面で、幾ら幼い生徒たちとはいえ、集団の前に一人
の教師程度では騒ぎを収めるのは難しいのかなと思った。

それ以外で気になったのは、やはり上述した教師としての品格
だろうね。教師も一人の人間であり、悪いことをする人は
当たり前のように存在する。このドラマに出てくる教師の殆ど
が何らかの教師としてのタブーに直面している設定なのかな
と思わせる様な描写が少しずつ挿入されていた。
生徒達だけでなく、先生自体にも"らしさ"が無くなってきた
現状を鋭く描いている作品なのかも知れない。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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