ハチミツとクローバー

脚本/金子茂樹
出演/成海璃子、生田斗真、成宮寛貴、向井理、原田夏希
村上淳、瀬戸朝香、柏原崇、木村祐一、前川泰之、泉谷しげる
松重豊、滝沢沙織、真田聖也、石川雄也、土屋史子

http://wwwz.fujitv.co.jp/hachikuro/index.html

第4話 聖夜に届く、涙の告白

もうすぐクリスマス。
浜田山商店街でアルバイトに精を出す森田、竹本、あゆみ
そしてはぐみ。はぐみの様子がおかしいことにいち早く
気がついていた竹本。森田への気持ちを無理に押し殺して
いるであろう彼女の心情が見て取れる彼は、自らも気が
病んでいた。
やがてそれは作品にも現れ、彼女は全く絵が描けなくなっていた。

前回夏休みを演出していたかと思えば、今週は早くもクリスマス。
なんだか象徴的なイベントの部分ばかりを掻い摘んで
描いている感じで、見ている方としては頭の切り替えが必要な
感じだ。

美味しい場面ばかりを演出するとはなんとも狡い。

ドラマではそれぞれのクリスマスを描いた話しだった。
それと同時にクリスマスとはどんな存在なのかを脚本家の
独自の見解で描いた話しだったのかも知れない。

もちろん視点は竹本から見たクリスマスだ。

彼が嫌いだというクリスマスのイベント。
浮き足立つ世間のクリスマス独特の空気が嫌いであり、
クリスマス的音楽もカラーも全て嫌いだという。
もてない男の僻みなのかと思って彼の心情を覗き見ていたのだが
それも強ち間違いではなかった。

一番印象的なのは、そんな僻み根性を持つ竹本の価値観を一喝
する真山の言葉だ。
幸せそうに見える人々はそれなりに頑張っている人だという。
幸せになるためにどんな努力をしたのかという竹本への問いかけ
でも有るのか。
それとは対照的に幸せになるために努力しているはぐみやあゆみ、
そして真山のシナリオはとても印象的に映る。

はぐみはとても前進的な人だ。
今の自分に足りないことを自分の中で昇華し、それを実行に移す。
逃げ出したままだと絵を描くことが出来ないという事。
あまり感情を露わにしない彼女が思い切って告白してしまうの
だから凄いね。

それに対する森田の返事も抽象的。
恋人ではなくライバルだとする返答は、今の関係を保ちつつ
男女の関係の断つ言葉としては良くできていた。
ズバリ言って欲しい人も居るのだろうが、年上の森田が年下で
初恋であろう彼女に掛けてあげる配慮としては最適だったと思う。

guest
高橋ひとみ、生野陽子(アナ)、Christopher Mae、西館さをり
小林夏子、浅沼太貴、若林佑弥

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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