パンドラ

脚本/井上由美子

http://www.wowow.co.jp/dramaw/pandora/top.html


第3話


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偉大な発見は大きいほど人々を混乱させる。
鈴木のことを監視する的場。鈴木は病院から愛美が居なくなっ
た事に呆然とし、車にひかれそうになる。
的場は改めて鈴木と接触し、愛美を知らないかと尋ねる。
鈴木は静かに口を開き、僕も探していると告げる。どういう
関係なのか今は言えないが彼女を見つけてくれたら話すという
鈴木。

一方朋田は愛美によって連れ回されていた。
言うことを聞かねば深夜に私の部屋でこそこそ嗅ぎ回っていた
事をバラすという。

大学教授の大田黒は入院している深見に全てを告げる。
ペニシリン以来の大発見であるガンの特効薬が見つかったとい
う。この偉大なる発見を認可するのは深見の仕事だと大田黒。
しかし問題があり鈴木という研究員がこの発見を独占しようと
しており、外部に漏らすと争奪戦が行うことになる為、彼が
特許を申請しても受理しないで欲しいと告げる。

的場は鈴木から情報を聞き出すため、自らの情報を語ること
にする。愛美の事を殺人容疑を視野に入れて追っているという。
客とは直前まで会っていた事が分かっているという。しかし
鈴木は彼女が殺人するとは信じられなかった。希望を失った
人間ほど怖い人間はいないという的場に対して、鈴木はガン
は治癒し完治している事を告げる。
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ドラマは愛美に振り回される話だった。
まさか鈴木と的場で一緒に捜索を行うとは思わなかった。

三方から盗まれたガン完治を証明する証拠。
一番重要なものは治験者である愛美だ。

ドラマとしてはどういう手順を踏めば世間的に認められるのか
とか、権利が自分に舞い込んでくるのかなど、不透明な部分が
多いので、なんとも言えない状況に陥っている。
これまでの検査の結果だけでも公表して、公然の事実にした方が
良いんじゃないのかという気がする。

他の者達が権利を争っているけれど、こういう特許は出したモノ
勝ちなのだろうか。裁判で争い権利を奪い返すという事は出来
ないのだろうか。

18年の間、みんなから特異な視線で見られたのも事実であるが、
研究して成果を上げた事実は色んな人が見ている気がするんだ
よね。

まさか愛美がオヤジ狩りを本当にしているとは思わなかった。
この辺が面白くサプライズとして描かれているのかも知れない。

朋田省吾は自分の実家が製薬会社である為に手柄をあげたい
ものなのか。

ドラマとして面白いのは、この事実を知り権利に飛びつこうと
している者達の拡散の具合がガンの発生の様に例えられている
点だ。そして知っている人が限定される現在、全ては大田黒
に犯行を押しつけることが出来そうだが、確かに治験の件は
彼は知らないハズなので、第三者が動いていることは容易に
想像できる。なぜ鈴木は小夜子に目を付けないのかも疑問だが
まだまだ今のデータのままでは誰にも完成出来得ないという
確信があるのかな。

治験の患者として愛美だけだけど、原理や方法論は確立して
いるのですぐに他の治験者を探して、新たにデータを取り直し
ても良いのではないかという気がする。

鈴木秀樹 ……… 三上博史 (港東大学病院・内科医)
的場真一 ……… 柳葉敏郎 (刑事)
飯田小夜子 ……… 小西真奈美 (港東大学病院・外科医)
水野愛美 ……… 谷村美月 (ガン患者)

大田黒茂行 ……… 國村隼 (港東大学病院・医学部長)
太刀川春夫 ……… 山本耕史 (新聞記者)
深見甚一郎 ……… 小野武彦 (厚生労働大臣)
朋田省吾 ……… 平田満 (朋栄ホスピス・理事長)
沼部義広 ……… 相島一之 (厚生労働大臣・秘書)
緑川富士夫 ……… 山本圭 (緑川病院・医師)
門脇ちか ……… 上原美佐 (医学部長の秘書)
桂ひとみ ……… 吉瀬美智子 (鈴木秀樹の元妻)

宮城健太郎、山根和馬、有川博、矢柴俊博、齋藤一
佐藤圭、王汀、横溝麻衣

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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