プリズナー
Prisoner (2008年度WOWOW)

監督:水谷俊介
脚本:大石哲也

http://www.wowow.co.jp/dramaw/prisoner/


第1話

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5年間勤めた高校教師を辞めて先輩の譲原卓也を頼って、セラ
イビアという国へとやってきた井沢圭吾。
先輩が設立した"ユズハウス"。予告無しの久しぶりの対面に
驚く卓也。この施設には30人の親が無く身寄りのない子供が
生活しているという、所謂孤児院だった。卓也は日本でホスト
を行いそこで貯まった金を持ってこの国へと来たのである。
二人で買い物に来た際、圭吾は町で女性がハンドバッグを
盗まれそうになる所を目撃する。圭吾はすぐに犯人を取り押さ
えると警察がすぐに駆けつけ犯人を逮捕するかに思えた。
しかし逮捕されたのは圭吾の方で、暴行罪が適用される。
卓也はすぐに警察に駆け寄り50ドルを手渡し見逃して貰おう
とするが、最近は100ドルに相場が値上がったとしてむしり
取られる。納得のいかない圭吾。卓也はこの国の警察はハイ
エナの様で金のある日本人は狙われるのだという。そして
この国には真っ当な正義など存在しないことを告げる。

一方ジャーナリストの西山もこの国にやってきた一人。
リゾート地に関する地上げが地元住民を苦しませる中で、
それ現状を取材し裏で操る中国系の人物に迫ろうというので
有る。何処まで闇の社会に食い込む事が出来るのか。
そんな中モクという男性が強引な用地買収をする現場を目撃
しすぐにカメラを向ける西山だった。
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海外に出た時如何に日本人がお人好しで警戒心がないのか。
そんな展開が延々と続いた第一話だった。
金さえあれば何でも出来る国には、人間同士による信頼関係
など皆無であり、金のためならば平気で人を売り人を殺すと
いうとんでも無い国の惨状を描いた。

見ているとこんな国に日本人が居る必要が有るのかどうかさえ
疑問なのだが、この国で生活する日本人もまたそれに感化
された様に汚さを発揮する。大使館員の宇部肇は日本人を助ける
つもりは皆無で、殆ど自分の利益のためにしか動かない腹が
立つような人物像を描いている。

公権力が全く機能していない国とは、本当に八方塞がりの様。
こういう国では目立たず騒がず生活するか、金を手に入れるだけ
手に入れて彼らを味方に付ける他無い。

ドラマではジャーナリストが帯同しているが、マスコミの力が
どれだけそんな社会に一石を投じられるのかは疑問の残るとこ
ろだし、流石にこんな国をリゾート化しても人が来るのだろうか
という疑問が残る。

ちょっとマヌケなのは、契約書なんて無意味のような社会で
何度も踊らされてしまう主人公の圭吾の学習力の無さが寂し
かった。同じ立場になれば、誰もがこんなものなのだろうね。

次々と日本人を見れば容赦なく金を求めてくる解せない人たち。
しかも孤児院さえも奪い取るということで、まさに救いようが
無い。
そんな国で唯一信じられる者とは、同郷の人で信頼の置ける
関係性なのだが、圭吾の無二の親友の卓也が殺されてしまうし、
残すところは脱走して国から出て行くしかないね。
こういう時地元で育ったポンは頼もしい限りだが、どこまで
信用して良いのかどうか。

井沢圭吾 …… 玉山鉄二 (誘拐罪で牢獄へ)
ポン …… 大森南朋 (カード偽造で牢獄へ。)
譲原卓也 …… 中村俊介 (孤児院経営。しかし殺される)
西山亜希 …… 鶴田真由 (週刊「トゥデイ」の記者)
松宮あおい …… 佐田真由美 (現地ガイド)
和田暁 …… 石黒賢 (武器商人)
土井裕太郎 …… 田中要次 (バーテンダー)
佐伯 …… 津田寛治 (週刊「トゥデイ」の編集者)
宇部肇 …… 小日向文世 (セライビアの日本大使館)
タオ …… 草刈麻有 (孤児院の女性)
王尊民 …… 松重豊 (ドン)
チャン …… 竹花梓 (尊民の部下)
アリ …… 池田成志
ビック・ボス …… ウォルター・ロバーツ
ジョイ・サーガ …… ジョン・カミナリ (詐欺師)
オクスーン …… ミルトン・ジェイムズ (囚人)

上村愛香、鳴海剛、加賀谷圭、岩田貴代志、豊田孝治
岩本悠介、片方隆介、袴田泰紹、喜山茂雄、タンマイ・バト
スウィトラ、パイブーン・ボーノーイ、、タイラー・ホープ
ホアン、ラビーン・ガンジー、ノザキ・オジエル、
アフタル・ホセイン、ヘイダリ・バハマン、SHIN、
マイケル・コールマン、レブソン、ベヘルーズ、GAZ
JON LOCK、DON CHMPBEL、クリス・メイ、デニス
ムスタファ・ムンシ、ハッサン・ナイン

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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