プリズナー
Prisoner (2008年度WOWOW)

監督:水谷俊介
脚本:大石哲也

http://www.wowow.co.jp/dramaw/prisoner/


第2話

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オクスーンに目を付けられた圭吾は、ナイフで殺害されそうに
なるが、ポンがそいつは日本人で良い金蔓になると言った事で
処刑は免れた。圭吾に対してポンは間違っても変な気は起こす
なと忠告する。オクスーンは30人の殺人を犯して服役している
が、警察にとってはよい金蔓なので処刑を免れている事を知る。

西山は警察署に赴き譲原卓也が首つりした件で、自殺と判断
した根拠を聞き出そうとする。しかし適当な対応しかしない
警察にあきれ果てて、この国は金さえあればどんな犯罪者も
無罪になるのねと告げる。

圭吾は牢獄の中で現状を嘆く。ポンは人が一人死んでいるのな
らば日本政府も動くのではないかと元気づけるが、いざ西山が
大使館を訪れ同様の事を宇部肇ら問いつめるも、亡くなった
譲原は韓国籍でもあるし関知するところではなくとして一切
取り合おうとはしなかった。それどころか海外で警察沙汰に
なるのはロクな人物ではないと切り捨てる。宇部は既に何十年
もアジア各地の大使館を転々としており、誰よりもその傾向を
知っているとでも言いたげな様子だった。
そんな宇部の元に日本外務省の槙原局長から電話があり、
帰国が決まったことが告げられる。10年前の二の前だけは避け
ろと忠告を受ける。
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今回はポンが言っていたこの国では人を信じるなと言った意味
が分かるような話だった。
どんなに親切に接してきても、実際には自分の利益のためだけ
に動いていること。一話の中でジョンが信用を得るために5万
ドルの寄付を申し立てた後に大金の詐欺を働いたが、それと
同じくして、みな笑顔の裏に隠されたエゴな一面が垣間見られ
た。

塀の外では譲原に続き松宮までもが殺害される。
一刻も早く手を打たないとまた犠牲者が出るとして脱獄を決意
する圭吾。
ドラマとして興味深いのは先程まで争っていた相手・オクスー
ンを味方に付けないことには決して脱獄は出来ないという事実
だ。金だけでは動くとは思えない相手にどうすれば取引を持ち
かけられるのかが今回の最大の難所。

ドラマとしては度胸試しのロシアンルーレットを用意したり、
オクスーンの弟が、ジョンによって投獄されたという事実を
用意して、上手く圭吾に手を貸す理由を付けた感じだ。

さて今回は冒頭で述べたとおり、この国では誰もが信用出来な
い状況を描いている。
土井が王尊民と精通していたこと。和田が西山の味方をしつつ
孤児院の件にしては完全に裏切るような形を取る。
また何と言っても最後に現れるポンの本当の狙い。
とても上手い裏切りの仕方に思わず騙されてしまった感じの
内容だった。

ここまで腐敗した国で一体何が出来るのだろうか。

大使・宇部が以前は日本人を助けるために動いていた様な
役柄だったが、それが無駄で自分の利益にもならない事を
悟って心を閉ざしている点が、解決の一つのヒントになりそうな
感じ。結局この人の協力無くして事件の解決は無理だからね。

そして何と言っても不安なのは西山亜希。
いつ殺されてもおかしくない状況の中、どこまで踏み込んだ
捜査ができるのか。

井沢圭吾 …… 玉山鉄二 (誘拐罪で牢獄へ)
ポン …… 大森南朋 (カード偽造で牢獄へ。)
譲原卓也 …… 中村俊介 (孤児院経営。しかし殺される)
西山亜希 …… 鶴田真由 (週刊「トゥデイ」の記者)
松宮あおい …… 佐田真由美 (現地ガイド)
和田暁 …… 石黒賢 (武器商人)
土井裕太郎 …… 田中要次 (バーテンダー)
佐伯 …… 津田寛治 (週刊「トゥデイ」の編集者)
宇部肇 …… 小日向文世 (セライビアの日本大使館)
タオ …… 草刈麻有 (孤児院の女性)
王尊民 …… 松重豊 (ドン)
チャン …… 竹花梓 (尊民の部下)
アリ …… 池田成志 (警察・副署長)
ビック・ボス …… ウォルター・ロバーツ (警察・所長)
ジョイ・サーガ …… ジョン・カミナリ (詐欺師)
オクスーン …… ミルトン・ジェイムズ (囚人)
槙原和夫 …… 大林丈史 (外交政府局長 (2話))

上村愛香、加賀谷圭、岩田貴代志、片方隆介、袴田泰紹
森聖二、江戸松徹、堀康一、喜山茂雄

タンマイ・バト
スウィトラ、パイブーン・ボーノーイ、、タイラー・ホープ
ホアン、ラビーン・ガンジー、ノザキ・オジエル、
アフタル・ホセイン、ヘイダリ・バハマン、SHIN、
マイケル・コールマン、レブソン、ベヘルーズ

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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