佐々木夫妻の仁義なき戦い

脚本/森下佳子
出演/稲垣吾郎、小雪、藤田まこと、西村雅彦、酒井若菜
小出恵介、古田新太、江波杏子、桜井幸子、山本耕史

http://www.tbs.co.jp/sasaki-fusai/

第1話 愛と鼻血の離婚バトル開幕!!

弁護士・佐々木法倫。この世の全てのものから拒絶されている
と錯覚するほど不幸続きの連続だったある日。不味い屋台で
食事をしていると突然女性が声を掛けてくる。どんなに不味い
食事でもソースとマヨネーズさえあれば何とかなるという女性。
性格は大らかで知性を兼ね備えた女性。偶然にも自分と同じ
弁護士という職業だった2人は晴れて結婚することになる。
共同経営で弁護士事務所も構えて順風満帆に思えた生活も3年後
に危機的状況に陥る。

几帳面な男性と大らかな女性。
性格の違う二人が互いのことをよく知りもせず結婚したモノ
だから、さあ大変。

相手の欠点が逆に長所として見えていた恋人時代。
結婚生活が3年も続くと、その長所が途端に負担となり、見過ご
せなくなってしまう。

知性は単なる減らず口に感じ、大らかさは一転してだらしなさ
へと転落する。少し角度を変えただけでこれだけ表現が180度
変わってしまうのだから面白いね。

ドラマは離婚を念頭に置いた喧嘩に発展してしまうもの。
実に厄介なのは理論武装した弁護士同士の争いと言うことだ。

あまり期待していなかったけど、予想以上に面白かった。
なんで猪木が出演なの?なんでレスリングなの?って思っていた
けど、見ている内にそれが明らかなっていく。そう主人公の名前
はみんな有名な格闘家から取ったものなのだ。その象徴である
猪木を出さない訳にはいかないという所であろうか。

初回は妻・律子の欠点を夫の視点から指摘したモノだった。
取りあえず夫側の先制パンチというところだろう。

クライアントの問題と妻の問題を重ね合わせる脚本のセンス。

ゴミを一切片付けず一方に押しつける行為は、人格権の侵害
であると主張すれば、夫婦には相互協力の義務があり各々が
得意とする分野で協力すれば良いと言い返す。

他人に言われても自分が悪いことだと認識していない内は
なかなか直らないものだけど、展開の中で自らの過ちに気づいて
その姿勢を正していく所など、なかなかよく出来た脚本だと思う。

細かいところだが、弁護士夫婦らしい会話が至る所に散りばめ
られていて楽しい。
上述したこともそうだが、私的にはゴミの片付けに於いて強制的
にやらされていたのか、それとも自発的にやっていたかの相違を
細かく言い争ったり、家事の仕事を賃金換算して請求してくる
はずだと相手に対して警戒心を持ったりするところは実に面白く
出来ていると思う。

初回は妻が悪役だった。次回は夫が悪役になる番か?
この辺は一方の責任を追及するだけでなく、男女バランスよく
描いて欲しいところだ。

guest
小堺一機、鷲尾真知子、朝加真由美、アントニオ猪木
草ナギ剛、平泉成、久保晶、竹内都子、小須田康人
根本美緒、安東弘樹(アナ)、小林清志(ナレ)、小杉茂一郎
安西壱哉、石井毅、大関遼太、瀬戸涼雅、島邑みか
今野ひろみ、ニコラ・チェプ、木村悟、今泉あかね

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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