佐々木夫妻の仁義なき戦い

脚本/森下佳子
出演/稲垣吾郎、小雪、藤田まこと、西村雅彦、酒井若菜
小出恵介、古田新太、江波杏子、桜井幸子、山本耕史

http://www.tbs.co.jp/sasaki-fusai/

第5話 猪木号泣!!家族は永遠に不滅です

法倫の元に女性が法律相談のために訪れる。
彼女は吉田紗枝(桜井幸子)。大学の法学部時代の同級生であり
法倫が憧れていた人でもある。
法倫が大学時代や友人の結婚式の時にそれとなく関係を近づけ
ようとしたものの、彼女には常に相手がおり、法倫に立ち入る
隙が無かった。
そんな彼女から相談を受けたのは、安楽死の問題だった。
彼女の父親は既に植物状態にあり延命装置無しでは生きられない。
彼女は父親にこれ以上苦しい思いをさせまいとしてそれを
止めたいと考えていたので有った。

法倫が持っている意味深な懐中時計の過去が判明する話しだった。
大学の教授にもらった時の話しをするとき、少し間が空いていた
ものね。
更にその時隣にいた女性の存在も明らかになる。
分かりやすい態度で接している法倫。

ドラマとして良くできているのは、彼女にも法倫を思う気持ちが
有ったことが分かる展開だという事だろうか。
相手が居ると語っていた事は、全ては家庭の事情だったこと。
一人寂しく父親の闘病と身内の遺産争いに巻き込まれて、決して
楽しくはない人生を送っていた事実だ。

法倫が彼女に感情を移入出来る理由もよく出来るし、
この不幸さ加減は男心を揺さぶるには十分だ。法学部に進んだにも
関わらず、父親の跡をついで花屋に勤め、献身的に父親に尽くす
彼女のいじらしい姿。

一方、律子は友人である猪木鉄男の件で奔走する。
猪木の暗い過去。夫婦どちらにも言い分が有り、どちらにも
親権をもらい受けるだけの十分な理由や資格が存在する。
浮気は夫の落ち度だと思うが、同性愛者として差別はちょっと
可哀想だ。
互いに足りないものを補い合えるだけの関係だけに、喧嘩して
いるのがただただ惜しい。互いに歩み寄ることが出来て本当に
良かったと思う。

法倫と律子の接点は少なかった。
ただ二人が居るときは言い合っている事が多い。
それがどんな事でも言い合える関係という事を指すのか、
夫婦ゆえの安心感からくるものなのか。

最後の律子の涙を思うと本当に愛していたんだね。

guest
松田美由紀、小清水一輝、藤波辰爾、根岸季衣、小林清志
野村信次、牧村泉三郎、古本新乃輔、井上浩、いよく直人
山口明人、ますきあこ、森太陽

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