佐々木夫妻の仁義なき戦い

脚本/森下佳子
出演/稲垣吾郎、小雪、藤田まこと、西村雅彦、酒井若菜
小出恵介、古田新太、江波杏子、桜井幸子、山本耕史

http://www.tbs.co.jp/sasaki-fusai/

第9話 最後の審判!!子供はボクが守る!!

自分の夫を警察に届けるなんてまともな人間のする事ではない。
子供を産ませるだけ産ませて親権を奪おうとしていたのだから
当然の措置だ。両者真っ向から意見が対立し、法廷で白黒つける
事になる。
出産から8ヶ月後、調停も不調に終わったことにより、いよいよ
本格的に裁判が始まる。その間の8ヶ月間、律子は仕事も子育て
も頑張り、その姿にマスコミも注目し授乳弁護士として雑誌は
取り上げていた。

最後に来ていよいよこのドラマの本題に入った感じ。

ドラマとして面白いところは沢山あり全てを抽出するのは難しい
程だけど、その中で良くできているのは、中立にいるものを
如何に自分の主張を信じ込ませて味方に付けるのかがポイント
となっている事。その様子はまるで陣取り合戦のような様相を
見せている点だ。
また裁判を有利に導くために二人が取る方法は、互いの性格や
法律に於ける信念を上手く使い分けている点だと思う。

律子は裁判に勝つためには手段は選ばない様な態度を取っている。
8ヶ月間は確かに子育てと仕事の両立に精を出しているが、
彼女のこれまでの生活態度は確かに法倫が主張するとおりの
体たらくなものだった。しかしそんな過去を忘れさせるかの様に
時にはミスを犯しながらも世論というものをバックに付けながら
着々と力をつけている。

一方法倫は律子の戦術によって何の吉報もなく展開が進んでいき
子供にさえ触れる機会を与えてくれない。

展開の絶妙さは視聴者の同情心とは逆に、ドラマの中の世論は
完全に律子に傾いていという点だ。

桜庭の態度がこのドラマの面白さを象徴しているように、
どちらに味方をするのか判断に難しい点がある。
特に弁護士事務所のメンバーは、生活がかかっていることで
実利と反する態度がなかなか取りづらいのが現状である。

友達として誓い合った猪木が意見を反したように、裁判に勝つ
ことばかりが友達の証しではなく、子供のためを思うならばこそ
の態度を見せることで、どちらが正しい行動をしているのか
分かると言った寸法になるのでは無かろうか。

ドラマを見ていると確かに律子は分が悪い。
関係を偽り子供を産ませたとのことだが、子供が出来る行為その
ものは決して法倫側から無理強いしたモノではない事。
浮気に関しても彼が率先して起こした行為ではないし、気持ちの
問題を何処まで浮気として認定できるのかがポイントになる
のかな。

guest
銀粉蝶、小清水一輝、三沢光晴、高杉航大、沼崎悠、井上佳子
所里沙子、伊藤昌一、木村優介、菊池隆則、遠藤たつお
永谷泰雄、小杉茂一郎、安西壱哉、石井毅、大関遼太
瀬戸涼雅、中嶋玲、高橋佑輔

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

inserted by FC2 system