鹿男あをによし

脚本/相沢友子
出演/玉木宏、綾瀬はるか、多部未華子、佐々木蔵之介
児玉清、篠井英介、夏八木勲、酒井敏也、キムラ緑子
柴本幸、鷲尾真知子、山口紗弥加、山寺宏一、大塚寧々
白井晃、田山涼成、藤井美菜、川辺菜井、東亜優
江頭由衣、宮田早苗、安達牧、鈴木梨乃、徳田公華
西川風花、菱山はるか、辺見怜菜、堀澤かずみ、水田萌木
宅間孝行

http://wwwz.fujitv.co.jp/awoniyoshi/index.html

第8話 辿りついた意外な真実!犯人は貴方だ!

リチャードがネズミだというのは明らかだ。しかし証拠と
共にその事実を突きつけないと言い逃れる可能性がある。
小川先生は早朝職員室に行くと誰もいないことを確認し
教頭の部屋を物色する。何かサンカクらしきものが無いか。
その様子を前村さおりに見られたことから、職員室中の教師
の間に一瞬の内に噂が広まる。小川先生は教頭の懐中時計を
盗んだ犯人であると。
一方小川はその事に気にもせず、問題を解決する近道は
長岡美栄先生と面会して誤解を解くことだとして、藤原道子
と堀田イトを引き連れて彼女の元に会いに行く。

いやぁ面白かったですね。
ネズミがリチャードである事の証拠を集め、相手に突き詰める
というのが今回の流れ。

サンカクと呼ばれている事実しか分かっていない状況の中で
如何に目的のモノにたどり着き、その流れに説得力を持たせる
のかがドラマとしての課題だろう。

このドラマの中では"人間"という役割である藤原道子を使って
突拍子もない事実を如何に現実として結びつけられるのかを
上手く描いている。
その点でキツネである長岡先生と藤原道子のやりとりは実に
興味深い。
"あんなおかしな話しをされれば普通は妄想だと思う。精神衰弱
だと思うのが自然である。何故小川先生を信じられるのか"と。

精神的に参っている人があんなに一生懸命にはなれないとする
彼女。確かに説得力がある。

ドラマとしての面白さは悉く視聴者の予想を裏切っている事だ。
今回のドラマの流れを見れば、リチャードがネズミであると
分かるハズの幾つもの落としどころが存在している。
しかしそれら全てを否定していくのである。

前回の感想の中でも書いたことなのだが視聴者は思っている。
ネズミとしての印を付けられたのならば、彼の姿を写す鏡が
有れば真実の姿が見えてくるだろうと。
しかし結果としてネズミの姿は見えてこなかった。
また長岡先生の説得も難しく、何故難しいのかをドラマの中
では上手く理由付けしている。

全ての証拠と落としどころを失っていく中で、独自にたどり
着いたサンカク。勿論それは藤原道子の知識のお陰だ。
一人で自分の世界に入り込み、歴史を説明する彼女が可愛らしく
更には小川たちがシカと話し合っている姿を遠くから興味
深そうに眺めている彼女の愛らしさ。
最後に訪れた長岡先生を説得できたのも彼女のお陰。
シカが思わずしゃべってしまうのも納得なほどに彼女の活躍
が描かれた話しだった。

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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