チーム・バチスタの栄光

脚本/後藤法子

http://www.ktv.co.jp/batista/


第2話 噂

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桐生のチームの調査を命じられた田口公平。
チームが手がけた手術が4人目の犠牲者を出してしまう。
大友直美に話しを聞くと、彼女はチームの器械出しとして選ば
れるのは宮原だと思っていたと告げる。しかし実際には大友が
選ばれたことで裏で手を回したという噂が流れてしまったと
いう。それでも桐生の役にさえ立てれば良いと思ったという。
それを聞いて公平は桐生は彼女のことを優秀だと語っていた
事実を告げ、患者の死は貴方の責任では無いと元気つげる。

その頃、チームバチスタの32番目の手術が決まる。
アフリカ内戦で傷ついた7歳の兵士・アガピが拡張型心筋症の
為に手術が必要だとの事。マスコミたちも注目の手術となる。

一方白鳥圭輔は退院が決まるが、このまま病院に居座り、自分
が自ら調査を行うことを決める。早速彼は公平の元にいき、
公平のこれまでの調査結果を見て幼稚な分析だと難癖を付ける。
そしてこのまま任せては置けないとして自らが調査を行う事を
公平に宣言する。チーム全員と面接するためにセッティングを
しろと早くも公平を助手扱いし始めた。
彼は調査の仕方に於けるアクティヴ・フェーズ法とパッシヴ・
フェ−ズ法の違いを述べ、自分が行うのはアクティヴ法である
事を告げる。公平相手に早速それがどういうものなのか実践的
に説明を行い、チームから本心を聞き出すことを誓う。
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いよいよ本格的な調査に着手し始める。
公平の調査では埒があかないと感じた白鳥は、別の角度から
チームにアプローチすることで本音を聞き出す。

とても上手いドラマだね。
存在するだけで何処か面白い田口公平という静的キャラクター
と、するどい眼光で相手の感情に訴えかける白鳥の動的キャ
ラクターのコラボレートが見事な作品。

アクティヴ・フェーズとパッシヴ・フェーズの違いを描いて
見せたわけだけど、キャラクターそのものが既にこの違いに
当てはまっているところがなによりも面白い。
レストランに於ける攻防に於いて、たかり屋とたかられ屋の
違いがアクティブとパッシヴなんだなと。

ドラマとして良くできているのは、物事の駆け引きは押しば
かりでなく時には引くことも必要である事を端的に描いた
流れであること。いわばアクティヴに押しばかりを貫き通し
てもすぐには本音は引き出せない。支えになるパッシヴの
役目が有ってこその引き立つ調査法なのだ。

それを証明するかのように、大友が悩みを打ち明けたのは
他ならぬ田口に対してだった。第二助手の酒井にしても
アクティヴは逆効果に怒らせすぎてしまう。

今回子供が助かった事で、子供は助かり大人ばかりが
死亡するという事実がより際だって抽出された事になる。
ただその事が犯人を特定する糸口になるのかと言われると
難しいもので、今後どのように展開していくのか全く分から
ない。

意外なことに大友の腹黒さなんかも見られたし、それ以上に
腹黒い世界で活躍している白鳥というキャラクターの活躍が
最後に際だって見えた事は言うまでもない。

白鳥圭輔 ……… 仲村トオル (厚生労働省官僚)
田口公平 ……… 伊藤淳志 (心療内科医)
藤原真琴 ……… 名取裕子 (特別愁訴外来看護婦)
高階権太 ……… 林隆三 (病院長)

羽場貴之 ……… 戸田昌宏 (臨床工学技士)
鳴海涼 ……… 宮川大輔 (病理医)
大友直美 ……… 釈由美子 (器械出し)
桐生恭一 ……… 伊原剛志 (執刀医)
氷室貫一郎 ……… 城田優 (麻酔科医)
垣谷雄次 ……… 鶴見辰吾 (第一助手)
酒井利樹 ……… 鈴木裕樹 (第二助手)

岸本マリ ……… 奥貫薫 (レストラン)
岸本保 ……… 木下ほうか (レストラン)
田口周蔵 ……… 横山あきお (公平の父)
宮原加奈子 ……… ちすん (看護師)
田口翠 ……… 彩木里紗 (公平の妹)
田口茜 ……… 石井美絵子 (公平の妹)

星野響子 ……… うえむらちか
橋本由紀子 ……… 朝加真由美
黒崎誠一郎 ……… 榎本孝明
坂田 ……… 須永慶

田中さゆり、鈴木貴子、逢笠恵祐、木村真奈美、小野村麻郁
山口マナ、Elvis Maleko、安藤玉恵、市川小百合、田島ゆみか
久保恵子、Sumuel Pop

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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