第3話 お茶漬け
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ゲイバー"紫の上"で働くジュンは、常連客の一人。
店の常連客で納豆好きがこうじて、吉田という男性と付き合っ
ていた。店で濃厚なキスをする二人は納豆の粘りも気にせず
熱々ぶりを見せつける。
そんな中、三人の30歳代のOLの常連客。
いつもお茶漬けを食べることから、お茶漬けシスターズと呼ば
れていた。
梅茶漬けの好きなミキ。たらこ茶漬けの好きなルミ。鮭茶漬け
が好きなカナの三人。三人は同僚のユカリの結婚式の帰りで
ユカリが結婚した事を妬んでいた。相手は8つも年上の男性で
髪の毛も薄い人物だったという。式の料理も大した事がなかっ
たと。しかしユカリは綺麗であんなに嬉しそうな顔を見たのは
初めてだという三人は、やっぱり結婚は幸せな物なのかと
呟く。今度見合いのパーティーに行かないか?とカナは語る
が、ミキはそんな所で妥協するなと告げ、純愛を諦め無いよう
告げる。婚活なんてクソくらえで必ず良い男は見つかると告げ
る。
しかしその三ヶ月後、三人のウチ、ルミの姿がなかった。
九州の母親が倒れた為に帰省しているというが、それを口実に
見合いしているようだと語る。これは明らかな裏切り行為
だとして残された二人は激怒する。
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常連客の30代OLの三人。いつも決まった時間に決まったお茶漬
けを頼むことからお茶漬けシスターズと名付けられていた。
三人は共に未婚であり、婚活や見合いに頼らずに純愛して結婚
する事を目標に団結を図っているが・・・
女性に友情は存在するのか。
信念・心情はとても立派な物があるけれど、それらは全て
現状とは逆に、自分たちの精神状態を保つが為のものであり
本当はどんな形であれ結婚したいと願う3人の事が切なくも
面白く描かれた。
ドラマのセリフや展開がちょっとした所でも深い一面を持って
いて、まさにシンプルなお茶漬け同様に、奥深さを持つエピソ
ードだった。
もっとシンプルで良い、たまには別のお茶漬けを食べてみない
かとするマスターのセリフが的確に今の状況を示唆していて
セリフの少なさが雰囲気にマッチしていてとても良くできてい
る。
シスターズが一人ずつ減っていくときの寂しさ。
そして再び集結する時の喜びは、人間何処かで彼女たちの境遇
と共感するものが有る証拠なのかも知れない。
マスター / 語り手 - 小林薫 ミキ …… 須藤理彩 (「めしや」常連) ルミ …… 小林麻子 (「めしや」常連) カナ …… 吉本菜穂子 (「めしや」常連) ジュン …… 玄覺悠子 (ゲイバー"紫の上") 吉田 …… 岩瀬亮 (ジュンの彼) 評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0) |
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