秘密
(2010年10月期・テレ朝金曜23時枠)

脚本:吉田紀子
演出:唐木希浩、高橋伸之
音楽:溝口肇
ゼネラルプロデューサー: 横地郁英
プロデューサー:中川慎子 、太田雅晴

http://www.tv-asahi.co.jp/himitsu


第6話 東野圭吾原作〜許されない恋の始まり
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平介の元に梶川征子の携帯電話から着信が有る。
出て見ると征子の娘・
逸美からであり母親が亡くなったという
知らせだった。征子の死因は心筋梗塞だった。
平介と直子は二人でお通夜へと足を運ぶ。
逸美から改めて話を聞くと、平介が来てくれた日の深夜、胸が
苦しいと告げたという。最後に平介に電話しようとしていた
事。母が嬉しそうにするのを久しぶりに見たという。

翌日逸美から平介たちに渡したいものがあると電話があり、
直子は彼女を家に招待することになる。
大量の食事を振る舞う直子たち。今度埼玉の叔父たちの家に
引っ越すという逸美。小さいときからおばあさんの家に預け
られていたりするので、引っ越しには慣れているという。
母は父のことをサンタみたいな人だと告げ、私たちが一緒に
暮らせるよう救ってくれたことを語る。逸美のもらって欲しい
としたものは、
懐中時計だった。事故によって壊れたものであり
幸広がもっとも大切にしていたものとの事。父親のものだと
知られれば確実に捨てられるとし、色々とよくしてくれた平介
にもらって欲しいことを語る。
逸美の事を駅まで送っていくが、彼女は平気だとしながらも
涙する姿があった。

学校で由梨絵は直子に、
検査役の件は陽性だった事を告げる。
赤ちゃんがいるみたいだがどうしたら良いか?と直子に頼る
由梨絵。

横柴エレクトロニクスシステムの生産管理部に異動した平介は、
上司から気分転換がてら、札幌支社へ出張に行かないか?と
頼まれる。行く気はなかったが、ふと
沢田美香子の事を思い出し
行くことにする。

平介は帰りに
Cotton Tailと呼ばれるアンティークの時計店へ
立ち寄る。そこでは過去に婚約指輪を購入した
松野浩三
尋ねる。懐中時計の価値を調べて欲しいと告げると、この
時計に骨董的価値はないとし、しかしこの時計でないとダメだと
いう人もいるのだろうという。なんと時計の中には息子の写真
だと思われるものが入っていたのである。沢田美香子の子供
なのか。梶川には前妻との間に子供がいないと言っていた為、
愛人の子ではないかと疑う。

平介は帰宅すると、直子に札幌にいき事故のことを伝える事を
告げると、貴方は自分のためにそれをしようとしているのでは
なく、征子の為にしようとしていると指摘される。その優しさ
が妻として複雑なときも有ると言われる。

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直子は藻奈美の親友・由梨絵の妊娠の件を処理していく中で、
平介は未だに事故を起こしていた梶川幸広の家庭の事情に拘り
を見せていく。果たしてどんな事情が待っているのか。

基本的に映画版を見ていると、それぞれの人生を歩んでいく
中で、特に直子が夢に向かって歩み始めることで、平介側には
妻との関係が疎遠になり、寂しさを覚えていく感じのものでは
有るが、ドラマ版では互いに役割を持たせていることも有って
平介側の取り残されるような感覚が存在しないのが不利に
働いている気がする。

ドラマ版を見ていると、どう見ても直子が自分勝手な振る舞い
をしているようにしか見えないこともあり、自分は良いけど
平介には女性の事でかかわって欲しくないプレッシャーを掛け
続けている様にも見える。

平介は働き盛りでも有るため、加害者家族の妻から頼られて
いたり、そして多恵子先生からも好意を寄せられていく。

直子は亡くなっているとする世間からの視線と、精神的には直子
によって支えられている杉田家の事情との相反する流れがあって、
その辺の悩ましい綱引きが上手く行われていると思う。

ドラマの演出上絶妙だと感じるのは、藻奈美の生活の中に
大人としての視線と子供の視線を上手く盛り込んでいることだ。
今回、ついに直子が相馬春樹という人物を理解し始め、
受け入れていくことになりそうだけど、親の立場であれば
この人物に対する理解は到底及ばないものがあるが、話にかか
わっているウチに、彼女の中で理解していく流れが存在して
いる事。

大人として生活していくのか、子供として生活していくかの
違いが言葉だけでなく徐々に互いの心情に於けるすれ違いを
演出していることもあって、なかなか先行き不安なものがあり
今後とも目が離せない。

さて今回はついに沢田美香子を介して、根岸文也の存在にまで
たどり着いた。

問題は美香子と幸広と文也の関係だけど、やっぱり美香子との
間に文也が生まれて、その事実を語れずにいるのかな。
現在亡くなったされる幸広の元妻は、文也を血の繋がりが無い
中で育てていたことになるのかな。

それにしても今回は多恵子が実になやましい感じ。
平介もよく我慢した!という感じだったな。肩口にファンデーションを
つけたのは意図的なものなのか。女性は恋愛に於いて時々男性の
テリトリーの中にマーキングして、他の女性を牽制し、恋愛を優位に
させようとするものだよね。


杉田藻奈美 …… 志田未来 (平介と直子の一人娘。私立高校の1年生)
杉田平介 …… 佐々木蔵之介 (妻と娘を心から愛するエンジニア)
橋本多恵子 …… 本仮屋ユイカ (藻奈美の高校の担任)
小坂洋太郎 …… 橋本さとし (平介の大学時代の親友で脳外科医)
吉本和子 …… 池津祥子 (杉田家の隣に住む、詮索好きな主婦)
藤崎和郎 …… 升毅 (印刷会社経営者。遺族会の中心)
川辺由梨絵 …… 林丹丹 (藻奈美の同級生で親友)
相馬春樹 …… 竜星涼 (藻奈美の同級生)
梶川征子 …… 堀内敬子 (梶川の妻)
梶川幸広 …… 吹越満 (バスの運転手)
梶川逸美 …… 日向ななみ (娘、中学2年生)
根岸文也 …… 田中圭 (幸広の息子、現在沢田家で生活する)
杉田直子 …… 石田ひかり (平介の妻)


沢田美香子 …… 朝加真由美 (札幌のラーメン店"朋来菜館")
松野浩三 …… ミッキー・カーチス (時計"Cotton Tail")
鈴木千鶴子 …… 一色采子 (すずきクリニック)
沢田正吉 …… あがた森魚 (札幌のラーメン店"朋来菜館")
平介の上司 …… 大河内浩 (札幌支社へ息抜きしてこいと)
藤沢 …… 渡辺杉枝 (最近の高校生は堂々としていると)
山下 …… 澤口夏奈子 (PTA)
ススキノの呼び込み …… 松本寛也 (お父さん、寄っていかない?)

窪園純一、山口みよ子、廣澤恵。持田雅代、橋本宗篤


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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