相棒 10
(2011年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)、櫻井武晴(2)(4)、太田愛(3)、戸田山雅司
(5)(6)、徳永富彦(7)、宇田悠介
監督・和泉聖治(1)、東伸児(2)(5)、近藤俊明(3)(4)
橋本一(6)(8)、田村孝蔵(7)
プロデュース・伊東仁、西戸敦郎、土田真通
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/





第8話 フォーカス
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通り魔事件を撮影していたカメラマンの有沢。
雑誌に掲載されたことで犯人が発覚し、容疑者・久保山を
捕まえるが、久保山も神社で深夜撲殺される。現場に残されて
いた被害者のカメラを調べると、一日分の撮影データが消去
されている事を知る。

被害者が目の前にいるにもかかわらずカメラのシャッターを
押し続ける有沢が殺害される。果たして彼を殺害するのは、
撮影された容疑者なのか、それとも彼が撮影した写真の中に
不都合なものが写っていて脅されていたものが犯行に及んだ
のか。

フォーカスというタイトルを上手く使おうとして、逆に
フォーカスがブレてしまった感じの流れだった。
イマイチよく分からなかったのは、この交番OBの男は、捕ま
った際に嘘の供述をする必要性が有ったのかどうかという点だ。

カメラマンが紛らわしい事をせず、写真展を開く意図を語って
いればこんな事にはならなかったという事で、完全に舌足らず
のコミュニケーション不足が招いた結果だった。

事故や災害が起きた際には、目の前に居る被害者を救える命が
有るにもかかわらず、カメラで写真を撮り続けるものたちの
姿がある。
そんなカメラマンの心情の一端が描かれると共に、今回はそれ
に加えて、群集心理とも言える"傍観者効果"に対して、被害者
を無視して通り過ぎる人間の習性を抓るような話でも有った。

多数の人間が存在すると誰かが警察や救急に電話するのでは
ないかとして、なかなか迅速な対応を取れない群集心理は
確かに存在する。誰か一人が被害者に声を掛けられれば
他の人も救出に手を貸すようになるのだけど、一番手の人間
として名乗り出るというのは、行動心理学上勇気の要る行為
である。

報道カメラマンというとあくどい事をしていそうなイメージ
を冒頭から上手く焚き付けて、実際には全く逆の意味合いを
持って撮影していた事実が描かれるなどなかなか面白く描かれ
た話だったと思う。

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
神戸尊 …… 及川光博 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部) 


谷川正良 …… 佐川満男 (警察OB、交番指導員)
小島秀隆 …… 清水優 (練馬中央・北練馬派出所)
有沢広明 …… 比留間由哲 (34歳、カメラマン)
久保山透 …… 兼松若人 (30歳、通り魔)
井出彰紀 …… 榎亮太朗 (カメラマン)
笛野光起 …… 石井テルユキ (ストーカー)
内海佳苗 …… 戸井智恵美 (元不良、自殺)
芝田喜子 …… 宍戸美和公 (区民ホール職員)
村井菜穂美 …… 岩村愛子 (被害者)
佐藤 …… 伊東篤志 (議員)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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