CO 移植コーディネーター (2011年3月・WOWOW・連続ドラマW枠) 監督:生野慈朗(1)、内片輝(2)(4)、塚原あゆ子(3) 音楽:佐藤直紀 脚本:秦建日子 http://www.wowow.co.jp/dramaw/co/movie.html

第4話
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15歳未満の意思表示のない脳死患者の移植が決定した事で、
それを担当する竹ノ内院長が記者会見する。命のリレーである
事を主張する中、大野は斎藤が金で臓器を購入した事を知り
なんとかしようとするも、その流れは止められそうに無い。
レシピエントリストを無視して不正が行われたことをアキノに
電話するが、我々には優先順位を提示する事しかできず、
細かい判断は現場の医師たちによる所が大きいと言われる。

マスコミは竹ノ内に虐待の配慮に関して尋ねられると、検死官
のチェックもしており、ドナー家族の意思とシステムを遵守
することで成り立っていることを語る。

その報道をテレビで見ていた目黒中央署刑事・榎本は、これが
医者側の利益だったのかと感じ、なんとか虐待の事実を掴んで
この一件を打開しようと考えていた。

斎藤は竹ノ内に会うと、とても良いスピーチだった事を告げる。

倉本は改めてドナー家族、由比と隆弘に会いに行くと、報道内容
に不満が有るようならば私に言って欲しいと告げる。今回は
初のケース故に報道も過熱になっている事を語る。倉本は
子供がドナーの場合には虐待の問題があることを告げ、虐待が
有るようならば移植提供は出来ないことになっている事を告げる。
気持ちが揺れているようならば中止にして貰っても構わないと
告げる。

大野は竹ノ内医師の元へと歩みよる。
このまま本当に手術を行うのかと問い、臓器を金で買うなんて
許される物ではないと貴方も思っているはずだし、移植は公平
であるべきだと語る。竹ノ内は公平など夢の中の世界の話だと
一蹴し、現在12000人以上の患者が移植を待つ中で、提供される
ドナーは僅か100件だという。日本人としての倫理観も有るが
提供者があまりに少ない事が問題で、今回の一件で弾みがつけ
ば研究資金も増え、提供者が増えていくと語る。
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臓器移植による不正が明らかになるも、臓器移植コーディネー
ターとしては手を拱いているだけで何も出来ずにいる大野。
そうしている間にも移植が決定し、ついには手術室の前に立つ
事になる。

虐待の件で事の流れを止めることなく、ドナー家族の意思に
よって一連の流れを止めたという面ではとても良くできた内容
だった。
以前にも書いたが正直虐待の件で刑事が動いていること自体
にリアル感が無く、止めることが出来るのは家族だけだと思って
いた所もあったし。

子供を助けたいとする家族の気持ちは実によく分かるけれど、
ドナー家族による善意によって提供されているものを、移植側
の人間だけが不正を犯しているという点で、実に汚さが抽出
される内容だったと思う。

興味深かったのは倉本の態度に変化が有りそうな気配がしてい
る点。それと同時にまさか自分の子供が・・・って展開はちょっ
と酷な状況だね。

またジャーナリスト側からこの件をどうやって扱っていくのか。
立花家に接触していたけれど、この流れは斎藤家を追求する
為に使われるのかと思ったけれど、竹ノ内医師を追求する
流れで効果が発揮されるのかな。

脳死患者は脳が機能しなくなるだけで、その他は生きている
事。まさか生え替わった歯が口についているとは思わなかった
けれど、虐待している母に対して自責心を持たせるには良く
出来た流れだった。虐待している母の微妙な気持ちなんかも
上手く描かれていたって事なのかな。