デカワンコ (2011年1月期・日本テレビ・土曜21時枠) 脚本 - 伴一彦 原作 - 森本梢子 音楽 - 小西康陽 プロデューサー - 次屋尚 / 大塚英治 チーフプロデューサー - 田中芳樹 演出 - 中島悟 / 国本雅広 / 久保田充 http://www.ntv.co.jp/dekawanko/

第5話 前世は犬だった!?
--------------------------------------------------------
捜査一課では後藤啓子殺害容疑で、三浦晃の自宅に捜査員を
向かわせる。容疑者は大男で、逃走を図るがなんとか総動員
して飛びかかり捕まえることが出来る。しかしそんな中、チャ
ンコこと和田の姿がなかった。
その頃、和田は寄席・木馬亭にいき、最前列を陣取って北風亭
太陽の落語を聞いていた。

翌日木馬亭に入る和田を見かけて後を追う一子は、そこで
落語に全く無表情のまま微動だにせず落語を聞く彼の姿を見る。

和田は強盗犯を逮捕。しかしナイフで傷ついた彼は一子の家で
怪我の手当をする。アリサがパトラッシュの散歩から帰って
くると、チャンコは犬が苦手だとして遠ざかろうとする。そして
突然用事を思い出したとして一子の家から飛び出してしまう。
犬が嫌いなんて嘘だとする一子は、和田のことが気になる。

一子は木馬亭へと落語を見に行くが、太陽の落語は中止との
貼り札を見る。話を聞くと母が入居する老人ホーム"こもれび園"
から電話が有ってそこに行った事を知る。しかも和田もまた
彼を追いかけて行ったことを知る。

捜査一課では事件が無く、在庁番を命じられ、それぞれのオフ
を過ごす。釣り堀に来ていた重村と松田はオセロしながら
釣りを楽しむ。そんな二人をお世話する柳。一子はそんな所に
駆けつけチャンコの件を相談する。すると重村は柳に調べて
もらったので一緒に行ってこいという。

こもれび園の太陽の元に和田は尋ねる。
和田を見た太陽は、全てを包み隠さずに話しているので寄席
にまで来ないで欲しいという。

和田は5年前に横浜のスーパーで起きた強盗事件に太陽の弟・
上木清が関わっており、二人の強盗が逃走する際、たまたま
そのスーパーに来ていた和田の車に乗って逃走したというので
有る。
捜査一課の捜査員達に尋ねると、確かに5年前に和田の様子が
変だったことはあるとするが・・・
--------------------------------------------------------

事件の犯人を着実に捕まえていく中で、捜査一課は在庁番を
命じられる。一子は和田の様子が変であることに気がつき
様子を探っていると、一人の落語家に密着していることが分かる。
更に犬が苦手とする和田の車の中から犬の臭いがしてくる事に
気がつく。

確かにこれまでの和田は、何処か影を引きずっているような
姿があり、ここまでバードボイルドな石塚英彦さんの姿は珍しい
と思わせるものがあった。今回そんな彼のエピソードに触れ、
解決することで上手く彼の心の蟠りを解いていくという展開
を用意する。

一子の嗅覚の限界点を知るという意味でも興味深く、今回は
活躍をミハエルに譲るという所も面白いパターンか。

大部分オフの様な形で進行され、個人的な事情で動いているで
有ろう違和感を限りなく払拭しようとした努力が伺える。

和田の陰湿さから、彼も犯罪に手を貸しているのではないか?と
いう流れを演出。この辺もドラマの冒頭で身内の不祥事的ドラマ
が上手く活きている。