冬のサクラ
(2011年1月期・TBS・日曜21時枠)

企画:石丸彰彦
原案:戸部真里香
脚本:高橋麻紀
演出:山室大輔、吉田健
プロデューサー:高橋正尚、韓哲

http://www.tbs.co.jp/fuyuno-sakura/
http://www.tbs.co.jp/program/fuyunosakura.html



第1話 命をかけた最後の愛運命の出会いは残酷な死へと
--------------------------------------------------------
萌奈美真冬に咲くという桜が有ると聞いて、雪国山形へと
やってくる。デジカメを使って空を撮影する中、彼女はバイク
に乗ったひったくりによってバッグを奪われ、奪われた際に
頭を壁に激突して頭部から血が流れ落ちる。
たまたま近くにいた
稲葉祐は近くに掛けより彼女を介抱する。

祐は自宅に戻るが、すぐに
中里次郎から電話が鳴る。
次郎は地元の警察官で祐とは幼なじみ。
彼女を病院に運んだ後、事情を聞くも何も喋らず、身元が分か
るような物も盗まれた為に分からないという。
そんな彼女が一言だけ、あの人は?と喋った事を告げ、多分
その人物とは祐の事だという。この病院には病室がない為に
今日一日面倒を見てくれと頼まれる。
祐は彼女を連れて自宅に戻る。彼女が映していたデジカメを
彼女に返す。

そんな中、母の
百合からお呼びがかかる。
百合は認知症で、祐は一人で介護していた。母の元に行くと
彼は安心させるように母の手を握ってあげる。

萌奈美のデジカメには空の写真ばかりが写っていた。
しかし何も思い出せないという彼女。
祐は彼女に、もしかして雑誌などで
啓翁桜について知って見に
来たのではないか?と尋ねる。不安だと思うが焦らないでと
声を掛ける。
親戚夫婦の哲也と香織は、いっその事、彼女を嫁さんにでも
するか?と話し合う。

翌朝、祐は書き置きと彼女のために朝食を作ってから仕事に
出かける。彼は親戚が経営している
"ガラス工房稲葉"で職人
として働いていた。
暫くすると祐は家の様子を見に戻ってくる。萌奈美に対して
母が鈴を鳴らしても気にしないよう告げる。
そんな中、中里が様子を見に行く。萌奈美が応対に出ると、
中里は傷の様子を尋ねる。祐の母は恋多き女性で有名だったと
し、祐は弟の世話をして今度は母親の面倒を見ているとても
苦労人だという。
中里は祐に、明日は大きな病院で検査してもらえばどうかと
声を掛ける。それは警察の仕事ではないか?と言うが・・・

祐は出かけると、もうすぐ咲きそうな啓翁桜を持って帰り、
彼女に手渡す。
祐は食事の際に、自分には東京に弟が居るが、母の性格を
嫌って東京で医者として勤めている事を話す。時々母は雄一
という名前を告げるが、自分たちには父親の名も知らないので
それが誰なのか分からないという。祐は自分のことを認知
出来なくても生きて居てさえくれれば良いと語る。

--------------------------------------------------------

自分のことを犠牲にしてまで家族の為に働く稲葉祐。
そんな彼の前に、突然現れた謎の女性・石川萌奈美。
ひょんな事から軽い記憶喪失に陥り、祐の家で生活する中で
少しずつ互いの存在に癒されていく。

番宣の時から期待していたけど、それでも肩透かしに会うよう
な微妙な視線で見守っていたドラマ。
韓国ドラマのリメイク作品で同枠で放送した猟奇的な彼女
とか、相当な肩すかしにあったので、かなり韓国色の強い日本
ドラマは冷めた目で見ているけど、これは結構良くで
きた内容だった。

特に映像美に拘っていた所は見事で、雪景色の美しさは、もっと
長く見ていたい気にさせる。それだけにもうちょっとカット
数を少なくして、フィルムを長回しにしてワンカットを長く
撮って欲しかった。

ただ急に雪が吹雪いていたかと思うと、肇を見送りに行くバス停
辺りでは全く雪が無かった事もあって結構違和感は有ったかな。

記憶喪失が出てくる辺りは、如何にも韓国ドラマを意識して
良そうだけれど、その辺も一瞬の出来事で、寧ろその後に繋がる
病気の事実を明らかにさせる意味合いの方が強かったのかも知れ
ない。

短いスパンの中で、母子の関係には感情移入して涙できる部分
もあるし、落ち着いたトーンの演技の時には役者としての味を
出す草g剛さんの起用と言うことで安定感はある。

驚いたのは失礼ながら年齢の割に今井美樹さんが、上手く演じて
居た点か。

石川家周りの環境は如何にも、萌奈美に対する厳しい視線が
存在しそうだし、祐の元に逃げ込みたくなる状況が描かれてい
きそうだ。病気の事実は初回から明らかにしない方が、後々の
サプライズ的展開を考えれば良かったのではないかと思う。

で、毎回見る度に思うけど、森迫永依ちゃん、でっかくなったな。

稲葉祐 …… 草g剛 (36歳、ガラス工房の職人)
石川萌奈美 …… 今井美樹 (45歳、山形にフラっとやってくる)
稲葉肇 …… 佐藤健 (24歳、祐の弟、東京で医者)
向井安奈 …… 加藤ローサ (24歳、石川総合病院の食堂に勤務)
中里次郎 …… 山崎樹範 (36歳、山形の駐在)
稲葉哲也 …… でんでん (58歳、伯父、百合の弟)
稲葉香織 …… 大島蓉子 (53歳、伯母)
白石理恵 …… 白羽ゆり (38歳、航一の愛人)
稲葉百合 …… 吉田日出子 (63歳、祐の母、認知症、死去)
石川航一 …… 高嶋政伸 (41歳、病院の院長)
石川琴音 …… 森迫永依 (13歳、萌奈美の娘)
石川章子 …… 江波杏子 (71歳、航一の母)
村瀬千尋 …… 遊井亮子 (34歳、実家は啓翁桜の栽培農家)


小林勝也、桜井聖、尾崎右京、信太真妃、藤丘見優
田中みな実(アナ)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system