冬のサクラ
(2011年1月期・TBS・日曜21時枠)

企画:石丸彰彦
原案:戸部真里香
脚本:高橋麻紀
演出:山室大輔、吉田健
プロデューサー:高橋正尚、韓哲

http://www.tbs.co.jp/fuyuno-sakura/
http://www.tbs.co.jp/program/fuyunosakura.html



第2話 夫の裏切りと死の宣告
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萌奈美の事を検査した病院の医師の山田から、脳に腫瘍が有る
可能性があり、頭痛や記憶障害はこれが原因であるかも知れな
い事を聞く。徐々に日常生活に支障が出てくるはずだとし、
すぐに知らせて欲しいという。

萌奈美はまた元の生活に戻る。石川総合病院の院長夫人であり
中学生の一人娘を持つ母親の姿。
萌奈美は嘘をついて山形に行ったことを夫に謝罪するも、夫は
何を考えているのか分からない態度に出る。
そんな萌奈美の元に友人の
白石理恵から電話が鳴る。
最近料理教室に来ていないことを心配し、今日は来られるか?
とお誘いの電話だった。

一方祐は、叔父さんたちに明日一日だけ休みを願い出る。
叔母は祐は休みをとって一体何処に行こうとしているのか?と
詮索する。

萌奈美は徐々に手のしびれを感じていた。
理恵に会うと、彼女は何故一人旅に出たのか聞かれる。
萌奈美はちょっと息が詰まっただけだと告げると、理恵はあん
なに優しい夫と可愛い子供がいるのに贅沢だという。もしかし
て姑との関係が悪いのか?と問われるが、もう大丈夫だと語る。
記憶喪失になっていた間、不安だったのではないか?と尋ねら
れるが、彼女はそれを肯定しつつも、そうでも無かった風の
表情を見せる。一体山形で何があったのか?とし素敵な人と
出会ったのか?と問うと、彼女は今更恋するという年齢でもない
と告げる。もし今度一人旅に行きたくなったのならばその前に
話してと語る。

帰宅すると萌奈美は娘が姑から服を買ってもらうと聞いて
叱ろうとする。しかしそこに夫が珍しく早く帰宅する。琴音
と一緒に食事をしたかったという航一。萌奈美が背広を脱がそう
とするが、彼は彼女に頼ろうとせず自分で脱ぎ始める。

一方山形の警察官・里中の元に祐は訪れ、彼女の電話と住所
を教えて欲しいと頼む。どうしても話すべき事が有るとするが
相手には夫も家庭もある身だとして電話で話すべきではないか?
という。しかし電話で話せることではないと告げる。

一家で食事を取る萌奈美たち。
そこに山形の警察官・里中から電話が鳴る。すぐに祐に変わり
どうしても会って話がしたいと告げると、萌奈美は最後まで
聞かずに電話を切る。その姿を見て夫は目を光らせる。

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祐は医師から萌奈美の脳に腫瘍が有ること聞き、それを電話で
話すのではなく、直接彼女の前で話したいと考え東京に出てく
る。しかし彼女に接触しようとすると、彼女は祐との面会を
拒むような態度に出るのだった。

初回のインパクトは十分だったのだけど、それでも祐と萌奈美
の間の結びつきや、恋愛を意識する間柄という面では若干の
時間と描き方が足りないために、祐からの電話を拒んでしまう
辺りに違和感が有った。
夫の前では語りたくない気持ちは分かるけれど、それ以降の
拒み方には、意図的に回りくどくした印象がある。

東京での萌奈美の生活に対して、幸せでなければいつでも
戻ってくれば良いとする彼の言葉が上手く、彼女の現状を
照らし出すものだし、衝撃的事実を知らされた後にも、家族
からの精神的支えが皆無だという事で、逃避したい気持ちが
上手く募っていったと思う。

ドラマとしては当面の興味は、何故夫の航一は、妻の萌奈美に
対して冷たく当たるのかという点だ。
母親の視線を気にしているのか、それともそんな母からの受けた
教育やこれまでの成長過程に於ける家族の存在に歪んだものが
含まれているのか。

山形と東京という距離感がドラマとしては不安定要素であり、
祐が東京に来るきっかけだったり、二人が絡むシチュエーショ
ンの中に上手く理由付けが為されるのかという事。

肇とその恋人・安奈と祐との関係は案外すんなりと親密な関係
を結べたところが良くできていたし、安奈が上手く肇と祐の
距離感を縮めてくれるキャラクターになりそうなので安心する
ものがあるな。

チェ・ジウさん早くも登場。
相変わらずへたくそな日本語だけど、出演してくれるだけでも
ありがたいかな。

稲葉祐 …… 草g剛 (36歳、ガラス工房の職人)
石川萌奈美 …… 今井美樹 (45歳、山形にフラっとやってくる)
稲葉肇 …… 佐藤健 (24歳、祐の弟、東京で医者)
向井安奈 …… 加藤ローサ (24歳、石川総合病院の食堂に勤務)
中里次郎 …… 山崎樹範 (36歳、山形の駐在)
稲葉哲也 …… でんでん (58歳、伯父、百合の弟)
稲葉香織 …… 大島蓉子 (53歳、伯母)
白石理恵 …… 白羽ゆり (38歳、航一の愛人)
稲葉百合 …… 吉田日出子 (63歳、祐の母、認知症、死去)
石川航一 …… 高嶋政伸 (41歳、病院の院長)
石川琴音 …… 森迫永依 (13歳、萌奈美の娘)
石川章子 …… 江波杏子 (71歳、航一の母)
村瀬千尋 …… 遊井亮子 (34歳、実家は啓翁桜の栽培農家)


チェ・ジウ

桜井聖、尾崎右京、迫田孝也、大橋智和、井上阿弥


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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