冬のサクラ
(2011年1月期・TBS・日曜21時枠)

企画:石丸彰彦
原案:戸部真里香
脚本:高橋麻紀
演出:山室大輔(1)(2)、吉田健(3)
プロデューサー:高橋正尚、韓哲

http://www.tbs.co.jp/fuyuno-sakura/
http://www.tbs.co.jp/program/fuyunosakura.html



第3話 夫の復讐…暴かれた嘘
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祐を追いかけバスターミナルに行くも間に合わなかった萌奈美。
帰宅した萌奈美は夫・航一から何処に行っていたのか?と問われ
る。明日の朝の卵を買いにコンビニに行っていたと告げる。
娘の琴音は心配した事を告げ、早く新しい携帯電話を買ってと
告げる。萌奈美は祐からもらった彼の携帯電話のメモをゴミ
箱に捨てる。これで良いんだと彼女は言い聞かせる。

夜寝静まった頃、航一は萌奈美の荷物を調べていた。
愛人の理恵から山形で何かあったのではないか?と言われたので
有る。
萌奈美は電話のメモを捨てながらも携帯で映した山形の写真だ
けは消すことが出来なかった。

安奈は肇に対して兄の事について再三尋ねる。
彼女がバスターミナルに来てくれたことを知らずに帰った事に
対して話すべきじゃないか?とするが、肇はこれ以上兄を傷付け
たくはないとして、話さないよう告げる。

翌朝、萌奈美は夫に対して話があると告げるも、忙しい事を
理由に一切話を聞かず病院へと出かけてしまう。

肇の携帯には兄・祐から電話。しかし肇は自宅に携帯を忘れて
いき、安奈が出る。祐は肇に心配を掛けたことに対して、大丈夫
だという事を伝えて欲しいという。安奈はそこで萌奈美がバス
ターミナルに来たことを告げてしまう。

肇は朝病院に萌奈美が来ていることを知り、彼女が院長夫人
である事を知る。

萌奈美は夫の病院ではなく、日政医科大学病院で検査を受ける。

航一は山形で妻が入院した病院を探すが何処にも入院していない
事を知る。

祐は親友で駐在の中里に萌奈美との事を相談する。自分でも
どうして良いのか分からないこと。しかし放っておけない事を
語る。すると中里は小学時代に飼っていたウサギの花子の事を
引き合いに出し、花子の具合が悪くて食事が取れなかった時に
祐は心配して自分も食事を取らず貧血で倒れたときのことを
語る。あの時は大笑いしたが、俺には出来ない事だとし、祐の
凄さを知ったという。あの人を忘れるべきだが、もしも忘れら
れずボロボロになれば自分が抱きしめてやると語る。

萌奈美は日政医科大学病院の橘真人の元で検査し、悪性の脳腫瘍
であるといわれる。脳の深部に有るので手術は難しく、例え
手術が出来ても海馬の近くにあるので記憶障害が起こる可能性
が高いという。手術しない選択を取る場合、最悪数ヶ月の命だ
ろうという。一刻も早く家族と相談して欲しいと言われる。

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萌奈美は脳腫瘍で有ることを知り夫の航一に相談しようとする
も、何故だか全く妻と向き合おうとせず、忙しいとして仕事場
へ行ってしまう。
一方祐は萌奈美の事はこれ以上関わらないようにしようとする
が、東京を離れる日に萌奈美がバスターミナルに来た事を知り
彼女のことが気になっていく。

ドラマとして一番気になっているのが、山形と東京の遠距離の
壁をどのようにして接点を持たせていくのかという点。
今回は反則のように車を走らせるが、何度も使える技では無い
様な気がするし、今後はどうやって関わり合いを見せていくのか。

ただ遠距離の関係でもドラマとしては利点として働くことが
有るというのも確かなことで、相手の事情や心情、境遇が分か
らずに、不安な気持ちが募り、色々と想像しては感情の高ぶり
を感じていくところにドラマの妙味が詰まっている。
逢えるときよりも逢えないときの方が自分の気持ちを冷静に
見つめ直すことも出来るかも知れないしね。

そういう意味ではもう少し逢えずに悶々とした気持ちを募らせた
方がドラマとしては、その反動に興味深さを見られるかも
しれない。
ただ今回のドラマでは、逢えないでいる時のシーンの多くは、
リフレーンの様に先ほど聞いた言葉を繰り返しているばかり
だったので、演出的には少々退屈な部分もあった。

それにしても何で航一はここまで頑なに妻のことを無視して
いるのだろうか?母親に義理立てしているのか?この母親も
何処かエリート意識が存在していて、萌奈美の事を見下している
部分があるからね。
萌奈美にとって琴美の存在が辛うじて家庭に留まらせている
理由にもなっている感じだし、最後の時をどういう気持ちで
迎えていくのか。

稲葉祐 …… 草g剛 (36歳、ガラス工房の職人)
石川萌奈美 …… 今井美樹 (45歳、山形にフラっとやってくる)
稲葉肇 …… 佐藤健 (24歳、祐の弟、東京で医者)
向井安奈 …… 加藤ローサ (24歳、石川総合病院の食堂に勤務)
中里次郎 …… 山崎樹範 (36歳、山形の駐在)
稲葉哲也 …… でんでん (58歳、伯父、百合の弟)
稲葉香織 …… 大島蓉子 (53歳、伯母)
白石理恵 …… 白羽ゆり (38歳、航一の愛人)
稲葉百合 …… 吉田日出子 (63歳、祐の母、認知症、死去)
石川航一 …… 高嶋政伸 (41歳、病院の院長)
石川琴音 …… 森迫永依 (13歳、萌奈美の娘)
石川章子 …… 江波杏子 (71歳、航一の母)
村瀬千尋 …… 遊井亮子 (34歳、実家は啓翁桜の栽培農家)


尾崎右京、迫田孝也、東根作寿英、信太真妃、由口貴恵

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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