冬のサクラ
(2011年1月期・TBS・日曜21時枠)

企画:石丸彰彦
原案:戸部真里香
脚本:高橋麻紀
演出:山室大輔(1)(2)(5)、吉田健(3)(4)
プロデューサー:高橋正尚、韓哲

http://www.tbs.co.jp/fuyuno-sakura/
http://www.tbs.co.jp/program/fuyunosakura.html



第7話 娘に遺す、最後の言葉
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祐は航一が萌奈美の手術の件に於いてリスクを知りつつも、
リスクの無いよう説明していたことを受け、その事実を萌奈美
に告げると共に、病院から一緒に抜け出す。航一に対して、
自分が信じるように生きていきたいことを告げる。

萌奈美たちはホテルに泊まる。
萌奈美は娘の琴音の為に、レシピノートを書く。手のしびれを
感じながらも、傍にいてあげられないからせめてこのノートを
残してあげたい事を語る。母としての思いを伝えること。

一方琴音は病院に行くも萌奈美が祐と一緒に飛び出したのを
知って部屋に閉じこもってしまう。章子は航一に対して、明日
が手術なのに何故こんな事をするのか?と問う。彼女はボクを
信用出来ないからだというと、章子は呆れて家から出て行って
もらうという。しかし航一は家を出るなんて絶対に許さないと
し、必ず連れ戻すと告げる。

萌奈美は最後にいられる場所を見つけることが急務だった。
沢山やりたいことがあるのに、時間が無く、出来ないことに
苛立ちを覚える。しかしまだ出来ることは沢山あるから大丈夫
だと祐が告げると、萌奈美は微笑み、貴方がそう言うと素直に
そう思える事を告げる。そして私にもまだこんな風に笑える
のだと告げる。

安奈は祐から連絡が無いことを心配するも、連絡が無いという
事は上手くやっているのかなと告げる。
祐はいつの間にか寝てしまうと、萌奈美はレシピノートが完成
した事を告げ、これから琴音に全てを話すという。分かって
もらえるか心配だとすると、祐は俺の母にも最後は伝わった
のだから大丈夫だという。

その頃航一は理恵に電話すると、萌奈美に電話してなんとか
呼び出してくれる様告げる。

萌奈美は自宅に帰宅すると、義母・章子はどういうつもりかと
問いつめる。章子は昨夜、琴音と共に病院にお守りを渡すため
に行ったのに男の人と出て行ったから琴音はショックを受けて
いる事を語る。
そんな中、琴音が部屋から出てくる。母に対して一緒にいた男
の人は誰なのか?と問う。山形で一緒にいてくれた人だという。
琴音に対して自分は手術をしないこと、そしてパパの病院から
出ることを告げ、もうこれ以上一緒にいることは出来ないと
告げる。あの人のせいなのか?と琴音が告げると、萌奈美はきっ
ちり説明しようとするも、琴音はそれ以上話を聞こうとはしな
かった。章子は航一の事を信じられないとはどういうことなの
か?と問うと、あの人は記憶を失わずに手術が出来ると言って
いたが、その様な主張をしているのは彼だけだとして、嘘をつ
いていた事を語る。自由を奪われた体で琴音に背負わせるのは
辛いとし、手術はしない事を語る。

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祐は萌奈美の最後の決断を彼女自身に決めさせたいとして、
そのお膳立てをしていく。しかし萌奈美の前に躍り出る航一は
二人のせいで、琴音もそして祐の弟・肇もまた迷惑がかかって
いる事実を告げ、これ以上他人の人生を狂わせる事を辞める
様説得していく。

意外性とは殆ど無縁のドラマだけど、航一の母・章子が、
萌奈美の主張に案外すんなり受け入れた所が意外といえば意外。
そして航一の猟奇性を何処かで感じ取っているであろう辺りは
唯一光明が見いだせた展開かな。

どのようにして、萌奈美の事情や心情を最愛の娘・琴音に伝え
ていくのか。
その辺の気持ちの橋渡し役を祐が上手く果たす事で、ドラマ
としては成立させた話である。

そろそろ刺激の欲しい展開でもあるし、改めて山形の美しき
映像によって、萌奈美だけでなく視聴者の気持ちの中にも
力が注入された感じのする展開。

航一はどんな事をしてでも萌奈美を引き留めるとしながらも、
二度に渡って彼女が離れていくのを容認しているし、ちょっと
脇の甘い展開は、如何にも日本のドラマって感じのする所
だったかな。

最後のシーンもまぁロケーション的事情を察すれば、普通に
考えて祐と琴音が一緒に山形に来たであろう姿は見えている
はずだろうけどね。

それにしても山形の映像は圧巻だな。
背景に映る山脈もとても美しい。

予告を見たらグォン・サンウが出ていた。チェ・ジウに引き続いて
またチョイ役で登場するのかな。

稲葉祐 …… 草g剛 (36歳、ガラス工房の職人)
石川萌奈美 …… 今井美樹 (45歳、山形にフラっとやってくる)
稲葉肇 …… 佐藤健 (24歳、祐の弟、東京で医者)
向井安奈 …… 加藤ローサ (24歳、石川総合病院の食堂に勤務)
中里次郎 …… 山崎樹範 (36歳、山形の駐在)
稲葉哲也 …… でんでん (58歳、伯父、百合の弟)
稲葉香織 …… 大島蓉子 (53歳、伯母)
白石理恵 …… 白羽ゆり (38歳、航一の愛人)
稲葉百合 …… 吉田日出子 (63歳、祐の母、認知症、死去)
石川航一 …… 高嶋政伸 (41歳、病院の院長)
石川琴音 …… 森迫永依 (13歳、萌奈美の娘)
石川章子 …… 江波杏子 (71歳、航一の母)
村瀬千尋 …… 遊井亮子 (34歳、実家は啓翁桜の栽培農家)


橘真人 …… 東根作寿英 (医師)

真木恵未、迫田孝也、辻義人

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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