マルモのおきて
(2011年4月期・フジテレビ・日曜21時枠)

脚本:櫻井剛、阿相クミコ
音楽:澤野弘之、山田豊
編成企画:瀧山麻土香、水野綾子
プロデュース:橋本芙美
演出:河野圭太、城宝秀則
主題歌:薫と友樹、たまにムック「マル・マル・モリ・モリ!」
挿入歌:谷村詩織「きみのとなりで」

http://www.fujitv.co.jp/marumo/index.html



第1話 独身男と双子が家族!? 犬がつなげた絆
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家族とは一体何なのか。血液を分けたものたちなのか。それと
も一緒に暮らすということなのか。相手のことを知ったとして
も心までは分からない。それは本当の家族でも同様である。
今までそんな事を考えたことの無かった
高木護

2011年2月、
城高球児たちが飲み会で集まって飲む。
護は同じ野球部であり親友の
久保や少し遅れてやってくる笹倉
と一緒に飲む。笹倉は二人に自分の子供の写真を見せる。
二卵性双生児として生まれてきた男女の子供。こいつらの為
ならばどんな苦労も厭わないとし、再婚は全く考えていないと
いう笹倉。双子であるお陰で子供達はいつも一緒で寂しい思い
をしなくて済むと語る。
そんな中、笹倉は護に想い出の野球のボールを手渡す。
正捕手の木村が怪我をしたことで護がキャッチャーを務めた
試合に於いて、エースの笹倉が護の指示通り、ストレート
勝負で対戦した結果、ホームランを打たれて戦犯にされた時
の試合球だった。その野球の球には一生バッテリーだと書かれ
ていた。そのボールを護にあげるという笹倉。

護は
文具メーカー"あけぼの"のお客様相談室で働いていた。
普段は真島と共にクレーム対応に当たる。同じ職場には上司の
鮫島、民子、派遣の尾崎凛花、そして広報部の牧村などが
働いていた。
笹倉から突然電話が鳴り何か話したそうにしていたが、護は
今忙しいとして電話を切ってしまう。

護は、
畑中陽介がオーナーを務める居酒屋「クジラ」の二階
に間借りしていた。そんな陽介の元に、娘・
が突然荷物を
片手に帰宅する。急に帰ってきても布団など無いとするが・・

翌日、仕事をしている護の元に電話が鳴る。電話は久保から
のもので、笹倉が今朝亡くなったというものだった。

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護とバッテリーを組んでいた学生時代からの親友・純一郎が
ガンで亡くなる。今までガンだった事実を聞かされず、突然の
訃報に戸惑う中、彼の忘れ形見である二人の双子が、純一郎
の死によって引き裂かれようとしているのを知って、彼の
志を継ぐべく、護は二人を引き取っていく。

子供+動物の主演という事で、まさにドラマとしては鉄板的
素材の組み合わせ。
裏番組がドラマJIN -仁-という強烈なコンテンツである為に
正攻法でいっても難しいけれど、なかなか上手いところ突いて
行ったのでは無かろうか。

問題は血縁者でも無い人物が、親友というだけで子供を引き取る
事が出来るのかという点であり、一番気になるのが、純一郎の
別れた妻はどうなっているのかという事だけど、取りあえず
公式ページには双子を置いて家出したと有る。物語の終盤には、
そんな母親が引き取りに来て別れることになるという段取りな
のかな。

とにかく子役たちがとても可愛らしく、可愛そうな物語だ。
親の死を目の前にして、現実を受け入れて行かねばならない
過酷な状況の中で、親戚からも煙たがれ、何とも行き場のない
子供たち。しかし二人で居るときの笑顔は、そんな悲しい現実を
一時でも忘れているかの様で安心させてくれる。

子育てに不慣れな大人が突然子供が出来る事で天手古舞いする
ドラマはとても多いけれど、犬が喋るというドラマは早々
無いのでは無かろうか。その辺の癖がどのようにドラマとして
効果を発揮していくのか。

比嘉さんと世良さんの親子関係もなかなか良い味が出ている
し、何より職場の関係も、すっかり阿部サダヲペースに巻き込
まれて、クレーム処理をしている割に殺伐とせず、なかなかの
雰囲気が保たれている事に好感が持てる。これぞ日曜日のドラマ
に求められて居てたドラマの雰囲気なのかも知れない。

高木護 …… 阿部サダヲ (38歳、大手文具「あけぼの文具」)
笹倉薫 …… 芦田愛菜 (6歳、護が引き取ることになった双子の姉)
笹倉友樹 …… 鈴木福 (6歳、薫の弟)
ムック …… ムック(ミニチュアシュナウザー)
畑中陽介 …… 世良公則 (50歳、居酒屋「クジラ」を営む。アパー
トの大家。)
畑中彩 …… 比嘉愛未 (25歳、陽介の一人娘。バツイチ)
鮫島勇三 …… 伊武雅刀 (55歳、お客様相談室・室長)
牧村かな …… 滝沢沙織 (30歳、お客様相談室所属・広報部)
真島孝則 …… 小柳友 (25歳、お客様相談室所属。譲の後輩)
塩沢民子 …… 千葉雅子 (45歳、お客様相談室所属)
尾崎凛花 …… 外岡えりか (22歳、お客様相談室所属の派遣社員)
笹倉純一郎 …… 葛山信吾 (享年38、護の高校時代の親友)


久保 …… 長谷川朝晴 (護の友人)
妙子 …… 氏家恵 (薫と友樹のおば)
礼奈 …… 池田愛 (妙子の娘、高校受験)
秋人 …… 二階堂智 (薫と友樹のおじ、青果店経営)
聡子 …… さいとう芽美 (秋人の妻)

歌川椎子
原金太郎、中倉健太郎、池田愛、中津川朋広、まるものぞみ
清水貴紀、下田隼輝、満田伸明、小川智弘、山本啓之、岡亮


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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