Oh!デビー 脚本：小峯裕之 劇中歌：山崎燿 音楽：櫻井真一 プロデューサー：関卓也、大木綾子 演出：田中亮 http://www.bs-sptv.com/debbie/

第2話 私デブになる!
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劇団「トップハット」のオーディションを受けたはずの花梨だ
ったが、花梨はオーディションで何も出来ず不合格になる。
しかし同じ系列傘下の劇団「デビー」の演出家・松宮によって
デビーの一員として迎えられる。すぐに「デビー」公演の舞台
にあげられるも、彼女は観客の前で歌うことが出来ずに、
口をぱくぱくとさせるだけだった。

デビーの劇団員たちは、花梨の事をまだ団員とは認めず。
朝食の際には昨晩の公演での花梨の話で盛り上がる。
団員達はいつ彼女が辞めるのかで賭け事をしているが、花梨は
辞めようとはしなかった。逆に初めて舞台に立てたことに
喜びを感じて感謝する。花梨のそんな態度や、恋人が居るとい
う事実に、他の劇団員は嫉妬のあまり激しく牽制する。

花梨の元に婚約者の新平からメールが来るも、トップハットに
入団したのではなくデビーに入団したという事実を話すことが
出来ずにいた。新平の母親は子供の妻がトップハットに入団し
た事に大喜びで、新平の上司からも良いコネクションが出来た
として喜ばれているという。

花梨は松宮に会うと、レッスンをお願いするが、彼は花梨に
対して何故歌えなかったのか?と尋ね、答えに倦ねている彼女
に対して、先ずはデビーが演じてる求愛を意味する尻フリの
ダンスを完璧にマスターしろという。

花梨は歌や踊りをしたいのであって、何故あんな恥ずかしい
ダンスをしなければいけないのか納得がいかなかった。しかも
劇団員たちは誰一人として認めてくれずダンスも教えてくれ
ない。
劇団員の衣裳を洗濯していると、そこで衣裳係の滝本と会う。
滝本は何か女性の写真を持っていることに気がつき、それが
誰なのかと尋ねているウチに、花梨と滝本は良い雰囲気が
出ていた。その二人の姿を見て、劇団員の一人で尻フリダンス
の振り付けを考えたアニーが嫉妬し始める。

劇団員達は花梨を執拗に攻撃する中、教えて欲しければ男を
紹介しなさいと強引に合コンをセッティングしろとの圧力を
受ける。恋人の新平に頼んで、デブ好きの男性を集めて貰う
が・・・
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花梨が合格したのはトップハットではなく、デブな女性達が
集まるその名も劇団デビーだった。幼い頃から歌いたい思い
が有る物の、過去のトラウマからなかなか人前で歌うことが
出来ずにいた彼女。果たして劇団デビーをきっかけにして
羽ばたくことが出来るのか。

ドラマの雰囲気は決して悪くはない。
ただドラマとして描くべき所が完全に抜け落ちている部分が
多く、その辺を視聴者自らで補正していかねばならない所が
気になる。

花梨自身、一度も歌っていないのに何故オーディションに受か
ったのかとか、全く練習もしていない舞台に立たされて
演技するというのも不自然な流れだし、努力も才能の片鱗も
見せないまま、ドンドン物語が進行してしまっている様な
印象ばかりが目立つ。

才能は有るけど人前で歌えないだけとか、長年劇団にいるけど
目立たない存在だったくらいの設定の方がしっくり来るん
だよね。

演出家も色々と黙して語らずの姿勢を取るものの、やはり
興行的にお粗末過ぎる中で、才能が有るとか言われても
あんまり説得力はないし、こんなにあからさまな閑古鳥の鳴く
劇場にしなくても良いのではないかという気がする。

仲間として受け入れられていく描写とか、劇団員と足りない
所を補いながら成長していく過程とか、コメディのツボみたい
なところにはなかなかのセンスを感じるので、もう少し初期
の設定で説得力を持たせて欲しかった。