スクール！！ (2011年1月期・フジテレビ・日曜21時枠) 編成企画：成河広明 企画統括：瀧山麻土香 脚本：秦建日子(1) 音楽：延近輝之 プロデューサー：永井麗子 演出：土方政人(1)、岩田和行 http://www.fujitv.co.jp/school1/index.html

第1話 本気で怒れ笑え泣けガテン系の熱血民間人校長がやって来
た!!
--------------------------------------------------------
2010年秋、佐島建設で働く成瀬誠一郎はトンネル工事を担当
していた。既に佐島建設の倒産が決まり、このトンネルの貫通
工事が最後の仕事だった。
チーム成瀬として、リーダー役を務めている誠一郎。
北野、森田、杉山、グオン、島田と共にチームを組み、発破の
鬼と言われる誠一郎が最後の爆破をすると、見事トンネルは
貫通する。それと共にチーム成瀬は解散する。

新宮小学校の民間人校長として、誠一郎は就任することになる。
新校長はここの卒業生だと職員室では教師達は噂する。
しかし民間の教育に素人の男が一体何が出来るのか?と告げる。
しかし桐原はそれも面白いかもしれないと呟く。

数日後、いよいよ誠一郎がやってくる日。
生徒の一人、田中勇気は、原翔子、清水俊哉、松下頼から
虐めに遭う。特に翔子は女性ながらいじめのリーダー格。
勇気のノートをライターで燃やそうとするところに、誠一郎
がやってくる。子供がライターを持つんじゃないとして取り上げ
様としてポケットに手を伸ばすと、翔子は突然騒ぎ出す。
警備員がやってきて、誠一郎は痴漢容疑で捕まってしまう。

職員室では誠一郎の到着を待っていた。
なかなか来ないことに苛立つ中、警備員に連れられてやって
くる。誠一郎はかの子の祖父で新宮小学校第十五代校長の幹城
からの推薦でやってきたという。
痴漢については誤解であることを告げ、それよりもこの学校で
起きている虐めの方が遥かに問題だという。
かの子たちは、誠一郎が生徒の名前を呼び捨てにしている事を
指摘。必要以上の感情を持たないためにも、生徒達を呼ぶとき
は、敬称である"さん"付けをしてくれという。感情移入する事
で行き過ぎた指導に繋がり、それが体罰に発展しかねないという。
しかし誠一郎は、自分の信じたことはガンガンやっていくと
告げ、教師は虐めを見て見ぬふりすべきではないと告げる。

誠一郎はその場にいた教師のことを詳細に理解していた。
経歴くらいは覚えていないと、どの世界でも現場をまとめられ
ないという。
誠一郎は今後武市家で下宿するので、放課後かの子に道案内を
頼むと告げる。
--------------------------------------------------------

新風を入れる為に、民間から校長を招き入れる民間人校長制度。
建設業界にいた誠一郎は、突然かつての恩師・武市幹城の招きで
小学校の校長に赴任する。果たして教育について学んでいない
ものが現在の気難しい教育の現場に対応出来るのか。

定期的に描かれる教育物のドラマ。

現代社会の抱える教育の問題とは何なのか。
そして現在の学校ではどんな事が起きているのか。

少子化の現状、ゆとり教育の弊害、体力も低下、教師の話を
聞かずにやりたい放題の生徒、外国系の生徒が含まれていたり、
教師が生徒に対して気難しくも精細な気配りを見せていたり
する所など色んな所で現代っぽさが描かれるも、それが本当に
現代を反映しているのかは、正直よく分からない。

子供が知恵を得て小狡さを演じている所とか、鍵っ子を飛び越え
更に厳しい母子家庭の現状を描いたりと、これでもかという位
それっぽさが描かれる。

ただどんなに時代が変わろうとも、共通したものは存在する
だろうし、人と人とのコミュニケーションから生まれる
情や絆などは、万国共通のもので普遍的なものだと思う。

誠一郎が事あるごとにトンネル工事の現場に例える辺りは、
時代性だけでなく人間社会に於ける基本的なルールは、どの
現場に於いても共通なものが含まれている現れなのだと思う。

やたらと虐めという言葉に敏感だったり、虐待や体罰という言葉
に神経をとがらせている辺りは、ちょっと現代社会の教師という
立場に可愛そうな感じもするね。

九九を小学5年生まで出来ない所には正直違和感しかなかった。
九九が出来ないということは、それ以降の勉強も出来ない訳で、
九九が出来ただけで教室に戻れると言うのは正直不自然かも。

リーダー役は荒川ちかちゃん。
可愛さから納得のリーダー役。
そういえば小学くらいの年齢では、男の子よりも女の子の方が
大きかったりするんだよなと、今更ながら思い出した。

次の虐めのターゲットになる子は菊池和澄演じる白石さんみたい。
誠一郎が教室に来たときに、先生の話は聞きましょうと途中で
発言していた子だよな。
やっぱり目立つ行動を取ると虐められるのね。

PTAもまた気難しそうな人たちで溢れているし、桐原の癖のある
役柄は、「チーム・バチスタ2」の速水晃一先生の様に、
現場では意地悪そうでいて、色々と子供のことを考えているの
だろうね。

誠一郎が色んな"鬼"になっている辺りは、「霊能力者 小田切響子
の嘘」の谷原章介さん演じた谷口一郎みたいで笑えた。