スクール！！ (2011年1月期・フジテレビ・日曜21時枠) 編成企画：成河広明 企画統括：瀧山麻土香 脚本：秦建日子(1-7)、森ハヤシ(3) 音楽：延近輝之 プロデューサー：永井麗子 演出：土方政人(1)(2)(5)、岩田和行(3)(6) http://www.fujitv.co.jp/school1/index.html

第7話 何が、教師の現実で限界だ
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かすみは母・春江が再婚の相手として小林の事を紹介した事で
反発し、桐原に相談しようとするが、家庭のことは母親に相談
すべきだとして距離を置かれたことで、かすみは失望する。

自らのライターで紙に火を付けようとしていた所、最近この
界隈を賑わせている放火犯と偶然鉢合わせする。

成瀬は春江からかすみが帰宅していない事を知らされる。
今朝ケンカしてしまった事を母は後悔し、小林も俣自分の責任
だという。
そんな中、警察から電話が鳴り、放火犯の逮捕にかすみが協力
した事を聞かされる。
成瀬達は警察にかすみを迎えに行くと、かすみに対して今後は
一緒に夜回りでもしないか?と声を掛ける。しかし夜に子供を
出回したらまずいかと呟く。

一方職員室に居た桐原はかすみとの事を思いだしていた。
教師の本木もまだ学校におり、桐原に対して校長の事で話し合う。
児童一人が早退しただけで家庭訪問なんてやり過ぎではないか?
という。桐原先生が仕切っていたときの方が良かったという
本木は、今度校長に話してくれないか?という。しかし桐原は
本木の担当している生徒の異変を指摘し、校長を指摘する前に
担任の仕事をしっかりとしてくれと告げる。

成瀬達は食事を取る中、色々と話し合う。
一応放火犯は捕まえたが、いたずら目的の放火はマネされやすい
として明日からも見回りをするという。町の安全を守ることこそ
大切な事だという。

一方かすみはその頃、台所で答案用紙をライターで燃やしていた。

夜回りに参加する成瀬。かの子は一緒に引っ張り出される。
小林達消防団と一緒に町内を回りながら、消防団の役割を話
逢う。男はやっぱり誰かを守る為に働くものだという成瀬は、
やっぱり父親参観を実現したいという。それを聞いた小林は、
自分のせいでかすみが反対している事を知って、謝罪するが、
成瀬は必ずかすみならば分かってくれると告げる。
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学校で一番頑張りやで真面目な伊藤かすみだが、出て行った
父親の件を引きずり、どうしても気持ちの切り替えが出来ず
にいた。そんな状況はやがて自らのせいで上手く行かないと
感じ、ついにはとんでもない事態へと発展していく。

かすみに対するエピソードと言うよりも、桐原先生を立ち直ら
せる為のエピソードって感じの話だった。
子供たちばかりでなく、大人の事情もバランスよく配置して、
前に進まなければならないのは子供達だけでなく大人の中にも
存在していることが描かれた事で、面白いドラマとなった。

なんかと家庭の事情に気を遣いすぎる今日の教育界。
生徒たちに対する依怙贔屓の尺度の問題であったり、家庭に
対してどれだけ教師が踏み込んでいけるものなのか。

教師に従順で、みながみな同じ様な足並みで同じ様な方向性
を持つよう子供を教育していく中に有って、問題の解決を
異なる性格を持つ教師にそれを求めていく。色んな人物がいた
方が良いというのは、そんな教育を皮肉っているようで、なんと
も言えないところがある。

刑事の取調室でも、“説得”と“心理読影”のために
アクティブさとパッシブ的調査を用いるように、押す人も居れば
引く人も居ると言うことで、上手くバランスが成り立っている。

桐原が学校を取り仕切って以来、どれもパッシブさしか持ち合
わせていなかった現場に、上手く成瀬のアクティブさが持ち込
まれて上手く機能し始めているのだから面白いね。

桐原に従順っぽい本木に対して、桐原自身が憤りを感じて
成瀬ばかりを責めるのではなく、自分のことを先ずは考えろ
とした辺りにも、彼の中の変化が現れて興味深い。

残すところ、ラスボス・原翔子なのかな?