美しい隣人 (2011年1月期・フジテレビ・火曜22時枠) 脚本：神山由美子 音楽：池頼広 演出：今井和久、小松隆志、星野和成 プロデューサー：豊福陽子、遠田孝一、浅井千瑞 http://www.ktv.jp/rinjin/

第4話 満足できない女
--------------------------------------------------------
沙希は夫の筧雅彦と喫茶店で会う。
雅彦はちゃんとけじめを付けようとし、お互いのためだと告げ
子供の隼人が亡くなって以来家を出たのは君の方だと指摘。
しかしその際持ち去った家財道具や通帳の件は問わないので
離婚に異論はないだろう?という。すると沙希は前わねと告げ、
確かに家を出たのは私だが、あんなことがあったのだからしょ
うがないでしょうと告げる。まさかやり直したいのか?と問う
と、私たちはまだ戸籍上では夫婦だとし、貴方が女の人と付き
合えばそれは不倫であるという。しかしとっくに関係は破綻して
いるとすると、貴方は女が居るでしょ?と問い、もしかして
妊娠していたりしてねと告げる。まだ一年も経たないのに
恥ずかしくないのか?と告げると、俺だってまだ隼人のことを
忘れることなどできないという。しかし沙希は嘘だと告げ、
今は新しい子供のことで一杯でしょうという。雅彦はもう辞め
ようとし、どうしたら良いのか?と告げると、沙希は女と別れて
そして子供を処分してと告げる。そんな彼女に自分の言っている
事が分かっているのか?と声を荒げる。自分だけ幸せになるなん
て、隼人の苦しみを忘れたのか?とし、あんたにその資格はない
と告げる。私は今隼人の為だけに生きていて今までで一番幸せ
だという。

沙希は会話しながら割れたグラスで手を切ったために病院に
いく。すると義母の世話のために来ていた絵里子と鉢合わせする。
三人で絵里子の義母・美津子の元を尋ねると、予想以上に
話が盛り上がり、美津子は絵里子に対して隣人が楽しい方で
良かったわねと告げる。

絵里子は息子・駿のスイミングにいく。
相変わらず駿は新しく入ってきた比呂という少年に虐められて
いた。その姿を未央は見て悲しむ。
一方絵里子は未央の母・真由美に話しかけ、私が何か気に障る
事をしたのか?と問う。真由美は心当たりはないのか?と告げる
と絵里子はハッキリ言ってもらえないか?と問う。すると個人
情報を人に話さないでと睨み付ける。そんな事はしていないと
否定する絵里子だが・・・

大阪のBar NEST。
沙希は電話した慎二と会う。来ないかと思ったという沙希。
慎二は手の怪我をしている事に気を遣うが、私は我慢強いので
平気だという。慎二は仕事中にも沙希の声を思い出して、
心底自分のことが嫌になったと告げる。すると沙希は私も実は
大阪に来る用事はなかったとし、逢えなかったらどうしようか
と不安だった事を告げる。
二人は一晩を共に過ごす。
翌朝、今度はいつ逢えるか?という慎二に対して、気が向いたら
連絡すると告げる。名前を聞かれた沙希はエリコだと語る。
--------------------------------------------------------

沙希は戸籍上では夫である筧雅彦に女性が出来、しかも妊娠
している事を知って心を乱す中、絵里子が周りから孤立する
様、チクチクと工作していく。

自ら幸せになる機会が有るにもかかわらず、過去に縛られる
あまりなかなか前に進め無いどころか、先に幸せを掴む物
を決して許さないとする沙希の頑なな行動。
沙希にとって絵里子は理想の家族であり、一から築き上げて
いくよりも、そのまま彼女と入れ替わり、ここに定住しようと
工作し続けている感じの展開が続く。

取りあえず殺意は子供に向けられたものではないので安心する
所だけど、絵里子がその全て受けなければならない格好だ。

沙希が何処かでボロを出さないかと期待している訳だけど、
ボロを出したら出したで、沙希の捨て身の攻撃によって
絵里子に降りかかってきそうだし、なんとも厄介な存在だね。

一番マヌケなのは、やはり慎二か。
まだ子供がこんな可愛い時期に浮気など出来るのかという感じ
がするけど、今回とうとう既成事実を作ってしまった。
それは逆に筧雅彦にとっては吉報であり、その辺の事情が
どのようにして明らかにされていくのか。

でも深夜に薄暗い部屋の中で、沙希と絵里子の会話のシーンは
不気味な物があるな。雰囲気に押されて、絵里子は沙希の素性
について何の疑いも持たないのだろうか。十分怖いことを言って
いる感じもするけどね。

沙希にとって最も難敵かと思っていた絵里子の息子・駿が
丸め込まれてしまった所が、なんとも寂しい物がある。