美しい隣人 (2011年1月期・フジテレビ・火曜22時枠) 脚本：神山由美子 音楽：池頼広 演出：今井和久、小松隆志、星野和成 プロデューサー：豊福陽子、遠田孝一、浅井千瑞 http://www.ktv.jp/rinjin/

第7話 禁断の告白
--------------------------------------------------------
慎二の母・美津子の退院祝いのために、慎二の帰宅の時を狙っ
て矢野家で食事会をする。
美津子お気に入りの隣人・沙希も招待し、彼女もやってくるが
慎二は彼女の姿を見て固まってしまう。
息子の駿も沙希に慣れている姿を見ると、美津子は良いお母さん
になれるわねと告げると、沙希は私は赤ちゃんよりもいきなり
駿君くらいの子供が欲しいと言い出す。
慎二の様子が可笑しいことにその場にいた誰もが気がつくが、
慎二は仕事の引き継ぎで疲れている事を告げ、気分転換にタバコ
を吸いに外に出る。禁煙していたはずなのにタバコを吸う姿に
絵里子は驚く。
絵里子は外に出た慎二の元に近づくと、体調でも悪いのか?と
声を掛ける。タバコはいつから吸っているのか?と尋ねる彼女
は、最近離れているから貴方のことが分からないと寂しそうな
表情を見せる。慎二は何も他人を呼ぶ事なんて無かったとするが
義母がどうしても呼びたいと言ったことを告げる。

沙希、そして両親が帰宅する。
絵里子は両親を駅まで送るために車を出すと、家にいる慎二の
元に沙希から電話が鳴る。

慎二は沙希の家に行くと、一体何を考えているのか?と憤る。
とうとうこの日が来たという沙希は、最初から全て仕組んだこと
だという。引っ越ししてきてすぐに隣に凄く綺麗で可愛い奥さん
が居ることに気がついたとし、彼女は体中で幸せオーラを発して
いて、眩しくて羨ましかったという。私は彼女になりたかった
のだとし、ごめんなさいと謝罪する。慎二はこんなの理解でき
ないとし、とても現実とは思えないという。人が幸せならば
何だと言うのか?という問いかけに、不幸を味わえば分かると
いう。沙希は別れましょうとし、ここも出て行くからと言って
あっさりとさよならと告げる。

帰宅した絵里子は慎二に、沙希の事はどうか?と尋ねると、
慎二は別にいい人なのではないか?と気のない素振りを見せる。

寝室で電話している慎二の事を絵里子は冷たい目で見ていた。
それを見た慎二は彼女に何か言いたいことがありそうだなと
告げる。絵里子は全てをぶちまけようとするが、駿が起きている
事に気がつくと、慎二の方から今日は辞めようと告げる。
--------------------------------------------------------

慎二は絵里子が仲良くしている隣人の女性が、自分の
浮気相手だと分かると共に、それが意図的に仕組まれたもの
であることを知る。そして沙希は宣戦布告とばかりに、絵里子
自身にも自分が慎二の浮気相手であることを語っていく。

ついに7話目にして浮気の事実が絵里子に対して伝わる。

今まで隠し通してきたことを慎二だけでなく、絵里子にまで
その事実を伝える大盤振る舞いの展開。視聴者の一歩先を行く
沙希の態度と、事実の公表に、今回は特に面白さを感じた。

そんな事実を話せば当然嫌われるだろうし拒絶される事が
分かっている上での沙希の告白に戸惑いながらも、沙希の中で
は、計算高く、絵里子の態度や慎二の心を上手く掴んでいくの
だろうなと思う。

今までにも沙希の策士っぷりが描かれてきたけど、人の心を
誘導し操るのがとても上手い。子供や老人は手懐けられ、
沙希の心はともかくとして、慎二さえ手中に収めれば、沙希
の地位は安泰になるとの公算が立っているのだろう。

言い訳とか一切せずに沙希があまりに堂々とした姿を見せる
事で、沙希の中の異常な強さみたいなものを感じるし、ちょっと
狂った感じが、か細い感じの沙希の行く末をより不安にさせる。

そろそろ理生が出てくるかと思わせつつまだまだ切り札として
温存。しかし雅彦が地道に沙希の周りを動いてくれるお陰で
上手くカンフル剤の役目を果たしているかな。

夫婦喧嘩のシーンも迫力が有って良かったなぁ。