相棒11
(2012年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)(9)(10)、戸田山雅司(2)(12)、太田愛(3)(11)
櫻井武晴(4)(7)、ハセベバクシンオー(5)、守口悠介(5・協力)
徳永富彦(6)、金井寛(8)
監督・和泉聖治(1)(3)(6)(11)、近藤俊明(2)(7)(8)、東伸児(4)
田村孝蔵(5)、安養寺工(9)(10)、近藤一彦(12)
プロデュース・伊東仁、西戸敦郎、土田真通
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/





第12話 オフレコ
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警視庁の刑事達は、カイトの計らいで悦子の女性友達を連れて
来てもらい合コンを行う。悦子のCA仲間の里香、絵美、そして
智子を紹介する中で、悦子の友達の友達だとする山根みちると
いう女性の存在もあった。警視庁側からは、米沢、伊丹、芹沢、
角田だった。
互いに全く盛り上がらない中で、何故か伊丹とみちるだけは
ムードな雰囲気で会話が盛り上がる。現在担当している刑事事件
の事を伊丹はそれとなく話すと、翌日にデイリー東和という
東和日報の子会社・夕刊紙でそのネタが掲載される。
捜査8係が手にした情報だとして、警視庁からの情報漏洩が疑われ
る。
伊丹が口にしたのは、野党・真和党議員・岩倉治美の秘書・田所
千枝子の遺体が、割烹旅館・御門苑で発見されたものだが、
当初自殺として見立てられていたものが、突然殺人事件として
の可能性も示唆して捜査が開始されたというものだった。

情報源はもしかしたら俺なのかと感じた伊丹は、その事を特命係
に行って相談する。

右京とカイト、そして伊丹は、葉村比呂臣外務省大臣の元で
取材している帝都新聞の照本記者に接触。彼は美和子の元同僚
だった。
彼にみちるの写真を見せると、東和日報の社会部の女性記者で、
実根にして情報を引き出すような取材方法をしている女性だと
聞かされる。しかし何故彼女は東和日報紙ではなく子会社の
夕刊紙のスクープとして流したのかが気になっていく。 

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新聞の紙面を見て警察からの情報漏洩が疑われる中、その
情報流出元が自分にあるのではないかと感じた伊丹は特命係
にやってくる。議員の秘書の死の真相は果たして何なのか。

劇場版「相棒3 X DAY」主演が決まっている伊丹刑事の主張なり
特命係に対する視線を加味した流れだった。
そろそろ劇場版に向けた伏線的流れが多少有るとは思うので、
そういう意味では注視して見ているのが楽しい見方なのかも知れない。

低姿勢だった伊丹が最後に自分の容疑が晴れた途端に特命に
対する強気な態度が見え始めたし、伊丹が語る様に、利用する
のは良いとしても、このキャラクターは特命とは決して融合
してはいけない位置づけのキャラクターなんだよなと思わせる
ものが有る。
伊丹刑事がイライラして右京が乗っている車をガンガン揺らしま
くっている所が面白かったな。

更に右京の酔った演技が滑稽すぎて笑えたけど、かつても右京が
臭い演技をするシーンが相棒の中でも描かれた。
シーズンが深まる事に、どうしてもドラマとしての"格式"を守る
為に、内容が固くなりがちで、社会性を盛らなければならない
事情なども有る中で、こういう砕けたシーンの有る花の里での
一編はある意味貴重であり、冒頭以外にこういうシーンを盛り込む
のは制作者としても勇気の要るところなのだろう。

事件としては、鑑識が調べた後の現場検証から右京たちが新たな
事実を掴んでいかねばならないという事なので、かなり気難しい
捜査が求められる中で、上手い事真相にたどり着いたなという
印象だった。
パソコンのデータを消去しているのに、何故漢字変換の辞書
データは削除されていないのかと小一時間な話だけど、仕事用
かプライベート用なのかという理由付けや、パソコンを他人が
室内に持ち込んだとする理由付けなど上手く出来ていたと思う。
何者と付き合っていたのかというのも、ドラマ視聴者には、
冒頭の外務省の記者会見の映像から明らかだけどね。

真実をねじ曲げてまで守るべき信念など持つに値しないとして
マスコミとしての姿勢を正そうとするところなど、何処かの国
に向けたメッセージなんじゃないかと思う所も有って興味深い
ところだ。

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将)
笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官)
田丸寿三郎 …… 品川徹 (警視総監)
井出実篤 …… 井上高志 (警視庁・警務部長)
田中靖 …… 五王四郎 (警視庁・総務官)
堀江邦之 …… 山口良一 (中根署・係長)
沢田泰造 …… 園岡新太郎 (中根署・警察官)
土屋公示 …… 芦沢礼多 (中根署・警察官)

山根みちる …… ともさかりえ (東和日報・社会部記者)
岸倉治美 …… 滝沢涼子 (議員)
田所千枝子 …… 伊藤久美子 (治美の秘書、自殺)
葉村比呂臣 …… 若松俊秀 (外務省・大臣)
高野俊哉 …… 海斗 (田所の元彼)
照本 …… 石橋祐 (帝都新聞、政治部記者)
女性記者 …… 本多加奈
里香 …… 小島愛 (CA仲間、ショート)
絵美 …… 町本絵里 (CA仲間、ロン毛の女性)
智子 …… 松村はるか (CA仲間、カールの髪型)

はやしだみき、佐藤貢三、原元太仁、関野昌敏

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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