クレオパトラな女たち (2012年4月期・日テレ・水曜22時枠) 脚本：大石静 演出：岩本仁志、猪股隆一 チーフプロデューサー：田中芳樹 プロデューサー：山本由緒 http://www.ntv.co.jp/cleo/

第5話 私と結婚しろ！
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峯太郎は睦が夫との関係が上手くいっていない事を知る中で
更には、クリニックにやってきた美羽の様子がおかしいことに
気がつく。見合い相手から断られ、更には専門医である峯太郎
に自分の役割が奪われている事を知って自暴自棄に陥って
いたのである。そうしている間にも美羽は患者の手術中に出血
事故を起こしてしまい、パニックに陥る。

男女の違いというものを分析し、その違いを興味深く表現した
話だった。もともと女性不信の峯太郎が女性とはどういう生き
物なのか?という視点に立ち、観察していく設定なので、そんな違い
を描いていくのは悪くない作りだ。

クリニックの職員たちの間に存在しているプライドやそれぞれ
に持ち得ている人間としての価値観。
美人だともてはやされている人たち、理想の家庭だと言われる
人たちの中にもその人となりの悩みが存在していて、端から
見れば贅沢な悩みだと感じても、本人には相当辛い様子。

プライドがもっとも遵守される男性はいつまでも問題を引きず
り、このドラマの中に出てくる女性の方は清々しいまでに切り
替えが早い。まさにそんな男性の象徴的な姿として峯太郎が
存在しているが、女性が問題に於いて気持ちを切り替えられる
反面、根本的な問題の解決には至っていない訳で、女性は仮面
を被るのが上手いというところなのだろうか。
では、その中間に位置する黒崎は一体どうなのだろうかと。

富坂がフォローする流れが有ったけど、微妙に星田の悩みと
彼とでは違う物が有るし、多少違和感有る流れとして存在して
いたけど、星田の中にある男性的な一面を面白い形で喚起、
披露し、問題の設定から根拠のない自信感を植え付け、解決
していくところなど、なかなか段取りとしても面白く出来ていた。
人の感情の上げ下げって意外と単純な所から来ている所も
有るし、そんな一面を皮肉な感じで描いたように思える。

今回は乳がんによる再建手術の患者に対するクリニック側の
フォローの内容にも迫るものがあった。一応金満体質のクリニ
ックだけど、そんなきな臭さをかき消すための色んな努力は
脚本から見て取れる。