ゴーイング マイ ホーム (2012年10月期・フジ・火曜22時枠) 脚本・監督：是枝裕和 音楽：ゴンチチ 協力プロデューサー：安藤和久 プロデュース：豊福陽子、熊谷喜一 主題歌：槇原敬之「四つ葉のクローバー」 http://www.ktv.jp/goingmyhome/index.html

第5話 クーナ探しに１億！？職場復帰で良多暴走
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娘の萌江の謹慎期間が終了し再び学校に通うことになった
為に、良多と共に東京に戻ることになる。
良多は職場に復帰するが、自分が企画したCMは後輩の真田
が仕切っていた為に、良多は父から託されたクーナ探しの
イベントのスポンサー探しをして、企画を通そうとする。
クーナは生きている人と死んだ人を繋ぐ存在だという事で
真田が懇親にしているお菓子メーカーの社長・瀬戸に話し
をしてみると、瀬戸も一億円の提供をしてくれることに
なるが・・・

クーナを求める人たちの共通性がここに来て鮮明に浮かび上
がって来た感じだね。

良多の父・栄輔を始めとする長野関係の人は皆久実に会いたいの
だろうし、萌江は同じシールを机に貼っているめぐみの存在が明ら
かになり、瀬戸は戦争で 失った母と会いたいのだという。

それぞれのキャラクターの起こす行動の一つ一つが何処に繋がって
いくのか於ける興味深い視線の流れが常に存在している。

今回一番驚いたのは萌江の友人めぐみの存在が明らかになった
事だろうけど、めぐみが既に他界している人物だとしたならば、
萌江の行動が多少奇異に映ったとしてもおかしくはない。
両親や教師は意図的にそれに触れない様にしているのかも知れない
けど、もう少し精神的なケアをしても良いのではないかと思う所も
有る。

クーナの帽子を見つけた時のインパクトと対照的に、めぐみの机が
教室に戻されていた事への恐怖心は、萌江が机を戻した事情を知ら
ない生徒の間では都市伝説として語られて行きそうな感じだ。

気になるのは、菜穂は本当に治の娘なのかという点と、栄輔を見守る
敏子の本音という所が、今後ドラマのストーリーを牽引していきそうだ。

人が居なくなる事への寂しさ・わびしさは、菜穂のご近所さんが引っ越し
していく事でも感じる流れが有るし、菜穂の周りに棲んでいていた人物
が東日本大震災の被害者だったとする辺りの仄めかし方にも、何処か
作者のエッセンスを感じる点か。この震災で人の死や故郷について
考える機会を得た人も多いだろうしね。