東野圭吾ミステリーズ
(2012年7月期・フジ・木曜22時枠)

脚本・坂口理子(1)(5)、高橋幹子(1)、ひかわかよ(2)、田辺満(3)
山本健介(4)
演出・河毛俊作(1)、澤田鎌作(2)、河野圭太(3)、川村泰祐(4)
小林義則(5)、石井克人、宮本理江子、林徹、村上正典、鈴木雅之
プロデュース・小池秀樹ほか

http://www.fujitv.co.jp/higashino-keigo/index.html





第10話 二十年目の約束〜秘密抱えた男を愛した女…衝撃結末に号泣
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亜沙子は子宮筋腫が発覚した事で、子供について考える機会が
訪れ、同棲の関係に有る照彦にそれとなく子供の居る家庭像
について尋ねると、子供は持たないと言われる。それ以降、
亜沙子は、照彦に何か有るのではないかと考え、彼の事を尾行
するウチに、自分がこんなに安っぽい妄想女だと思わなかった
と感じつつも彼が抱えている問題が何かを調べていく。

7話辺りからドラマが面白くなり始めたね。
根気よく見ていた人はこのドラマの良さを少しずつ味わって
いるのかもしれない。

一つの疑問がきっかけとして、次々と相手に対する不信感が
募っていくという流れの中で、二人は事実婚状態ではあるもの
の、互いの関係・互いの将来に確固とした約束が存在せずに
居る為に女性が迷走してしまうというもの。

日本の風土ではやはり結婚という契りがあった方が、互いに
安心出来るという心理的作用があるのだろう。
相手との精神的な共有感とは別に、相手の過去に何が有ったの
か気がつくと何一つ知らないでいる。
自由人を気取り、互いに束縛せず、社会的自立心の有る立場で
あっても、いざとなるとそれを守るために固執する心理が
働くのだから不思議だ。

過去を無視して現在を幸せに生きるという事は出来ない事の
典型だと思うし、冒頭では浮気の可能性を匂わせつつ、
徐々に殺害事件の関係者ではないかという所にスライドさせて
いく作りで面白く出来ていた。

直接的ではないにしろ子供の命を奪ってしまった原因は自分
に有るのではないかとする責任感のよりどころが何処に落ち着
いていくのか。

人の記憶の複雑性を感じるさせるもので、主人公の照彦は
亜沙子との関係に於いて、相手を愛している事を示唆する
表現の一つとして、時々子供の件を忘れ始めている部分がある
と語っているし、なかなか精神的・心理的にも面白いドラマ
だった。

あれだけ仲の良かった友達や実家に帰りづらいという状況は
何よりも辛い事だよね。

ミステリー雑誌の編集長 …… 中井貴一

村上照彦 …… 田辺誠一 (幸一の友人)
山岡亜沙子 …… 篠原涼子 (照彦の恋人)
清水幸一 …… 音尾琢真 (料理店)
安藤久美子 …… 柴本幸 (幸一の彼女)
西野行雄 …… 平泉成 (晴美の父)
西野すみ子 …… キムラ緑子 (晴美の母)
西野晴美 …… 甲斐恵美利 (6歳の時、犯人に殺される)
幼少期の照彦 …… 室井響
幼少期の幸一 …… 畠山紫音

今泉あまね、さいとう芽美、一紗晴、西川瑞

オープニングシーン

千佳 …… 金澤ゆかり (倉敷の部下で不倫相手・第一発見者)
宮崎 …… 相島一之 (副編集長)
刑事 …… 螢雪次朗 (警部)
刑事 …… 前田剛
園田 …… 西本竜樹 (倉敷の部下)
美雪 …… 仁藤優子 (倉敷の妻)
円城寺 種彦 …… 小島康志 (ミステリー作家)
美里 …… 尾高杏奈 (娘)

植尾ユウスケ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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