東野圭吾ミステリーズ
(2012年7月期・フジ・木曜22時枠)

脚本・坂口理子(1)(5)、高橋幹子(1)、ひかわかよ(2)、田辺満(3)
山本健介(4)
演出・河毛俊作(1)、澤田鎌作(2)、河野圭太(3)、川村泰祐(4)
小林義則(5)、石井克人、宮本理江子、林徹、村上正典、鈴木雅之
プロデュース・小池秀樹ほか

http://www.fujitv.co.jp/higashino-keigo/index.html





第11話 再生魔術の女〜言葉が凶器?謎めいた女医が仕組む戦慄の罠
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不妊治療の為に通っていた根岸と千鶴の夫婦は、不妊治療の
権威であり、良き理解者でもある章代に養子縁組の届出をする
と、子供が早速見つかる。まだ正式な契約ではない事から、
深入りは出来ないと感じるも、章代からは「特別にお持ちした
話」だと言われ、既に養子になる事が既成事実のような言われ
方をした為に、妻の千鶴は大喜びする。義父の義政から
は、後で揉めないようにしっかりとしておけと言われる中、
章代に呼び出される。彼女は何故か根岸の事を誰よりもよく
知っている事に違和感を覚えていく。

家族、姉妹、親子の絆と個人のエゴが面白く絡み合い、このドラマ
の中でも一番恐怖心を感じるネタだった。

今回の一連のシリーズの中でも、ドラマの面白い回というのは
大抵主人公の過去の人物像に迫る辺り展開であり、過去と現実との
ギャップに有ったのかなと思う。

本来これが映画とか小説ならば、千鶴と章代にバランスよく挟まれ、
千鶴の赤ちゃんを求める猟奇さとか、徐々に章代の事を主人公の
脳裏に浮上させるだけのスリリングさというものを描き、章代の口から
事実が語られるのではなく、峰和側から過去を探るようなアクションが
有った方が面白いのだろうけどね。
一時間のドラマ故にその辺は短くまとめてしまった感じで、ちょっぴり
残念な点だった。

章代の語る代理母やら人工授精、精子凍結の件なども含めて、
今の医学がそれだけの事を出来るだけの土俵が整っての話だし、
気の長い話だけど、徐々に父親に似てくるのではないかとする
辺りの絶望感を面白い感じで浮かび上がらせていると思う。

小澤征悦さんの子供ならば、凄く特徴的で、分かりやすいくらいに
血のつながりみたいなものが現れて来るんだろうねとか思わせる
ものが有ったな。

ミステリー雑誌の編集長 …… 中井貴一

中尾章代 …… 鈴木京香 (中尾レディースクリニック・院長)
根岸峰和 …… 小澤征悦 (根岸コーポレーション・専務)
根岸千鶴 …… 西田尚美 (峰和の妻、義政の娘、不妊治療)
中尾弓子 …… 矢田亜希子 (章代の妹、美大、キャバ嬢)
根岸義政 …… 竜雷太 (根岸コーポレーション・社長)
松村 …… 東根作寿英 (根岸コーポレーション・社員)

中込佐知子、深沢エミ、谷藤太、石上卓也、阿河武來

オープニングシーン

千佳 …… 金澤ゆかり (倉敷の部下で不倫相手・第一発見者)
宮崎 …… 相島一之 (副編集長)
刑事 …… 螢雪次朗 (警部)
刑事 …… 前田剛
園田 …… 西本竜樹 (倉敷の部下)
美雪 …… 仁藤優子 (倉敷の妻)
円城寺 種彦 …… 小島康志 (ミステリー作家)
美里 …… 尾高杏奈 (娘)

植尾ユウスケ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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