遺留捜査（第2シリーズ） (2012年7月期・テレ朝・木曜21時枠) プロデューサー：三輪祐見子、丸山真哉、横塚孝弘 脚本：大石哲也(1)(2)(5)、福島治子(3)、尾崎兼一(4) 監督：猪崎宣昭(1)(2)(4)(5)、長谷川康(3) チーフプロデューサー：佐藤凉一 主題歌：「愛を教えて」山下達郎 http://www.tv-asahi.co.jp/iryu_02/

第5話 フクロウが見た！？復讐の銃弾が刑事を狙う！！
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河川敷で河西が殺害される。河西は犯人に銃殺される直前に
女子高生に暴行を加えようとしており、それを止めた人物に
よって殺害されるが、女子高生によると犯人は射殺した後に涙
していたとの事。
被害者を調べると三ヶ月前に出所したばかりの少年で8年前に
強姦殺人で起訴されていた前科者だと判明。8年前殺された
被害者の遺族・永井の元を訪ねると、なんと首をつって自殺し
ており遺書が残されていた事から復讐による殺人だと分かるが、
凶器を捨てたとされる川から銃は発見されずに居た。銃を探す
中で、公園で銃を発砲する事件が発生。幸いにも被害者は居な
かったが、銃弾の線条痕から、河西が使用した銃と同じ銃から
発せられたものだと判明する。

なんだかこれまでの遺留捜査とはちょっと毛色の違う感じの内
容だった。

被害者家族と加害者本人に焦点が当たり、不条理な現状に対して
遺族が復讐を果たしていくもの。もっとも不条理で割の合わない
形で殉職してしまう刑事とその家族の切ない一面が描かれた。

被害者で有る筈の男が加害者になる事で、この男にも加害者的
な気分を味わった時の心情というものにもっと焦点を当てて欲
しかった。長瀬の妹に引き合わせるなり、長瀬の家庭の事情を
語って如何にひどい事をしたのかを実感させて、そのリアクシ
ョンを見て見たかったのだけど、残念ながら一連のシーンは
ほぼ描かれずに、刑事との関係ばかりに終始してしまったとこ
ろは残念だった。

正直、ドラマとしては捜査員が多いなと思っていたので、一人
亡くなってしまった所で捜査のバランスに支障を来すとは思え
ないが、せめてもう少し捜査官たちとの関係を色濃く描いた後に
殉職させるべきものが有るんだろうね。長瀬家の事情なんて
今回パッと出の感じがするし、捜査官との横の繋がりに関しても
あんまり繋がっていた印象も無い。一話の頃から殉職を想定
して、紗英を登場させても良かったんだろうな。

皮肉にも死者の声というものが、事件に直接関係の無い刑事の
言葉を遺族に伝えなければならないという事でかなり惨い話だ
った。

日本のドラマならば病院に連れて行かれた時点でどうせ助かる
のだろうみたいな雰囲気も流れる中で、殉職させる決断はシナ
リオとしては面白く出来ていたし、刑事の仕事を改めて引き締
めさせるというのも悪くは無いのかな。

事件そのものに関してはそれ程難しいモノでは無かった感じ。
村木と江藤を変わり代わり登場させていくのかな〜