家族八景
(2012年1月期・TBS・火曜深夜枠) Nanase,Telepathy Girl's Ballad

原作:筒井康隆『家族八景』(新潮社)
脚本:佐藤二朗、池田鉄洋、前田司郎、江本純子、上田誠
音楽:野崎良太(Jazztronik)
企画:大月俊倫、菅井敦、丸山博雄
プロデューサー:平部隆明、神康幸、竹園元、深迫康之
監督:堤幸彦ほか
主題歌:南波志帆「少女、ふたたび」

http://kazokuhakkei.jp/





第8話 亡母渇仰
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七瀬は清水家の家政婦として雇われていた。
清水家の頭を覗くと、七瀬にはひげ面に見える。

清水家の母親・恒子は病気で病床に伏せており、この日はそん
な恒子の葬式が行われていた。
息子の信太郎はマザコンであり、母の死に大号泣する。
幸江は生前、恒子にいびられており、看病する程に憎まれる姿
が有った。何故自分はこんな男性と結婚したのかを常に問う
姿が有り、七瀬はそんな男性だと見抜けなかった幸江を心の中
で非難していた。しかしいつの間にか感情移入している姿に、
七瀬は自分のことが怖くなる。やはり自分の様な人物は人里
離れたところで過ごすしかないのかと考えていた。

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今回は七瀬の能力に関して、自分自身がどう考えているのかを
描いた物だった。

三年前の17歳の頃に自分の能力を他人に誇示したいと考えてい
た時との違いを上手く取り込んでおり、当時との意識の違い
が面白く描かれている。

能力を使うことで人を支配できてしまうこと。
それだけ人をコントロールする事の容易さなどが見え隠れして
いて、自分の感情のコントロールさえままならない七瀬が
自分の存在に怖さを感じている所が、このドラマの面白さにも
繋がっている。

自分の身を守るために人の命を犠牲にするところなど、あまり
に酷な状況を描いたもので、最後の七瀬の叫びは無声で映像
だけで表現したところも、大いに視聴者にも伝わってくる所が有った。

これまでのドラマの中でも一番興味深く描かれたエピソードだっ
たな。

火田七瀬 …… 木南晴夏 (相手の考えることが読める家政婦)

清水信太郎 …… 黄川田将也 (36歳、マザコン)
清水幸江 …… 東風万智子 (30歳、信太郎の妻)
清水恒子 …… 宍戸美和公 (55歳、母親、嫁いびり)
清水茂蔵 …… 佐藤二朗 (50歳、恒子の弟)
飯田幸弘 …… 骨川道夫 (35歳、おじさん)
清水重良 …… 和知大祐 (30)
葬儀屋 …… 松岡哲永
怪しい男 …… 入月謙一
里山 …… 種子 (3年前七瀬とスーパーで働く女)
小森 …… おのさなえ (3年前七瀬とスーパーで働く女)
坊主 …… 池内直樹
スーパーの客 …… 勝平ともこ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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