リーガル・ハイ
(2012年4月期・フジ・火曜21時枠)

企画 - 成河広明
脚本 - 古沢良太
プロデュース - 稲田秀樹
演出 - 石川淳一

http://www.fujitv.co.jp/legal-high/index.html





第4話 太陽を返せ!マンション裁判仁義なき戦い
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建設中のマンション計画によって日照権が奪われようとしてい
る久美子は、弁護士に訴えようとするが、町内会でもこれを
問題視して、集団で建設業者と立ち向かうために人権派弁護士
で企業相手の訴訟で有名な大貫弁護士に依頼することになる。
逆に古美門はそんな建設業者側からの弁護を依頼されていく
が・・・

相変わらず古美門の漫画っぽい言動の中に笑いのツボが多数
含まれていて、物事の例え方も含めてそのやりとりのセンスは
面白いし、きっちりと戦わせるべきところは戦わせているし
とても面白く構成された話だった。
ただ漫画っぽいキャラクターであるほどに、センスが要求される
し飽きるのも早いので、空振りするとドラマ全体が地滑りを
起こしてしまうので、その辺は脚本家も大変な所だね。

さてドラマでは、集団の中に見る個人のエゴを面白くあぶり出
した内容で、インターネットのtwitter騒動に見る今日の社会
を見れば個人も集まれば十分に大企業相手に太刀打ち出来ると
いうものがあり、イメージを大切にする企業にとっては、この
手の訴訟騒ぎは起こされるだけで、それなりにダメージを受けて
しまうものがあるのも事実だろう。
TOYOTAのアメリカでの集団訴訟に見る不当な訴えの顛末が
結局どうなったのか気になる物が有るけど、このドラマの様に
企業側もユーザーを逆提訴するくらいのリスク性を示さないと
便乗する人間というものが多くなりそうだ。

今回のドラマの内容はかなり見やすいようにカスタマイズ
されていて、個人のエゴやらネガティブポイントが分かりやすい
様に設定されていたので、勝敗がはっきりと分かる形だったが、
集団の利点と欠点が面白く描かれたし、何よりも権利という名の
下での正当性を問う流れは、訴訟社会である今日に於いては
複雑なものを喚起するものが有ったように思う。

人が争う際に何が正義で何が悪なのかが問われていく。
どんな世界においても勝者の陰で敗者が存在することは明らかで、
利益を受けている人もいれば不利益を受けている人もいるという
こと。真智子の中に弁護士としての青臭い主張が含まれていよ
うとも、その気持ちを忘れてはいけないという所につながって
いくのだろう。

正直今回だけの流れを見ていると、古美門もそう悪徳な事を
しているようには感じなかったのはやはり、個人のエゴが
突出され過ぎていたからなんだろうね。

古美門研介 …… 堺雅人 (38歳、個人事務所)
黛真知子 …… 新垣結衣 (25歳、新人弁護士)
三木長一郎 …… 生瀬勝久 (50歳、三木法律事務所・所長)
沢地君江 …… 小池栄子 (35歳、三木担当秘書)
服部 …… 里見浩太朗 (50歳、古美門の事務員)
井出孝雄 …… 矢野聖人 (26歳、三木のアシスタント弁護士)
加賀蘭丸 …… 田口淳之介 (23歳、なんでも屋)

大貫善三 …… 大和田伸也 (人権派弁護士)
桑田久美子 …… 村井美樹 (住民)
山田 …… 徳井優 (本池台地区、住民)

みやなおこ、真下有紀、しのへけい子、森富士夫、諏訪部仁
浜近高徳、足立龍弥、森澤早苗、平林智志、合田絢子
宇井愛美

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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