もう一度君に、プロポーズ
(2012年4月期・TBS・金曜22時枠)

脚本 - 桐野世樹
音楽 - 村松崇継
演出 - 村上正典、木下高男
プロデューサー - 森安彩
主題歌:JUJU「ただいま」

http://www.tbs.co.jp/propose2012/





第3話 優しさの痛み
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可南子の抜け落ちた5年間の記憶。
彼女は不安さを抱えつつ、職場に復帰し、5年間の記憶の穴
を新聞を読んで埋めようとする中で、可南子は周りから
優しくされることにプレッシャーを感じ負担に思い始める。

相変わらず繊細なタッチのドラマで、特にドラマらしいドラマ
がなくてもそれなりに楽しめそうな内容ではある。

優しさが時に負担になるということが言われるけれど、まさに
そんな状況を体現しているかのようなドラマである。

今まで可南子に対して気持ちに寄り添うことができていたのか
とする波留の中の気持ちを揺るがす状況が数多くのところで
みられ、彼女がいなくなった空白の大きさというものを普通の
生活の流れの中から感じていく。

彼女を求める気持ちと反比例して、その気持ちの重さに耐えられず
彼女の心自体が今の状況について行けないところに上手く重点を
置いた内容となっている。

このドラマのためばかりに有るのではないかと思うほどに、
波留の境遇が、今の可南子の存在を際だたせてうまく対比させて
いるところは見事だね。
養子として育った波留のもっとも苦手とする他人からの妙な
気遣いのある優しさ。それと同様の気持ちを今の可南子の状況
を置くことで、両者共に今後距離感というものに気を遣わねば
ならない状況を作っていくのか。

気になるのは彼女を放って起きつつも姉のことに執着している
裕樹と、宮本家の母親が子供たちを家から追い出したがっているか
のようにも感じる発言など今後どう作用していくのか。
またオンラインゲームで知り合ったという桂の相手・タケルが
如何にも善人面した悪人的存在感を醸し出しているので、ゲーム
の中で夢見がちな桂のエピソードも気になるところだ。


宮本波留 …… 竹野内豊 (38歳、車の修理工場に勤める整備士)
宮本可南子 …… 和久井映見 (36歳、妻、図書館司書)
谷村裕樹 …… 山本裕典 (26歳、可南子の弟)
吉城桂 …… 倉科カナ (24歳、修理工場、波留への恋心、onlineゲ
ーム)
谷村万里子 …… 真野響子 (60歳、母、パート)

増山志乃 …… 市川由衣 (25歳、裕樹の彼女、派遣社員)
蓮沼茂利 …… 渡辺哲 (60歳、修理工場)
進藤松二 …… 松下洸平 (24歳、修理工場)
佐伯美奈 …… 橋本真実 (28歳、北区立中央図書館)
橘雅斗 …… 入江甚儀 (22歳、北区立中央図書館)
大橋知典 …… 杉本哲太 (北区立中央図書館)
水嶋さとこ …… 山野海 (50歳、修理工場)
川崎良太郎 …… 久松龍一 (30歳、修理工場)
三田力 …… 三浦力 (居酒屋店員、"リッキー")
水嶋哲夫 …… 光石研 (52歳、修理工場)
宮本太助 …… 小野寺昭 (73歳、波留の父)
長谷川幸一 …… 小久保寿人 (裕樹の先輩社員)

日下部 …… 阿南敦子 (クリニックのカウンセラー)

佐藤直子、松井宗但

古内美緒 …… 中込佐知子 (可南子の同級生、結婚・出産で退社)
野々村繭子 …… 野上智加 (可南子の同級生、独立起業)
幹恵 …… 中村真知子 (可南子の同級生)

上遠野太洸、山上賢治
小久保寿人、中田敦夫、武井怜未、田辺秀輝、大家睦子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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